“古巣”から初のWECフル参戦を迎えるロバート・クビサ「この挑戦を楽しみにしている」
2021年のELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズを制したロバート・クビサが、2022年はWEC世界耐久選手権へと主戦場を移し、プレマ・パワーチーム(プレマ・オーレン・チーム)から初のフル参戦を果たすことになった。
クビサは、チームWRTでともにELMSを制したルイ・デレトラズ、そして昨年はカンポスからFIA F3に参戦したロレンツォ・コロンボとトリオを組み、プレマとアイアン・リンクスが組んで走らせる9号車オレカ07・ギブソンをドライブする。
クビサは2021年、WEC第4戦ル・マン24時間にELMSと同じラインアップでチームWRTからエントリーしたほか、第5戦と第6戦のバーレーンにはハイクラス・レーシングから出場した。
デレトラズは以前にレベリオン・レーシング、WRT、インターユーロポル・コンペティションからWECにスポット参戦した経験を持つ。シルバーにレーティングされる21歳のイタリア人、コロンボはWEC初出場となる。
2021年にロバート・シュワルツマン、オスカー・ピアストリを擁してFIA F2のチームタイトルを獲得するなど、オープンホイールの世界で数々の成功を収めてきたプレマは、フェラーリユーザーとして活躍するアイアン・リンクスと協力して、今季初めてスポーツカー・カテゴリーへと参入を果たす。
「多くの可能性を秘めた、このような卓越した新しい冒険を開始できることはめったにない」とチーム代表のレネ・ロジンは述べている。
「WECとル・マン24時間レースでの見通しは、非常にエキサイティングなものだ。チームが限られた時間内で成し遂げた仕事量を誇りに思うし、我々のドライバーラインアップがその舞台へと上がることに自信を持っている」
「ロバートがプレマ・オーレン・チームに加わったのは、素晴らしいことだ。ルイとのコンビは、おそらくもっとも強力なペアのひとつだ」
「さらに、ロレンツォとも協力することを楽しみにしている。我々は彼を、シングルシーターからのもっとも興味深い才能とみている。そして彼がルーキーとしての成長曲線を、とても速いスピードで駆け上がるものと確信している」
クビサとデレトラズは2021シーズン、チームWRTの強力なパフォーマンスのもと、イーフェイ・イェとのトリオで6戦中3勝を挙げ、ELMS/LMP2クラスのタイトルを獲得した。
プレマと契約したことで、クビサはかつてF1へのステップアップの途中、2003年のフォーミュラ3ユーロ・シリーズに参戦したチームへと“復帰”することになる。
「そのとき以来、ロジン・ファミリーと数人のキーパーソンは知り合いだ」とクビサは述べている。
「かなりの時間は経過したが、チームが非常に高い競争力を持つことを、シングルシーターでの戦績から誰もが知っている」
「昨年はル・マンと2回のバーレーンしかWECのイベントには出場できなかったので、チームにとっても、僕にとっても新しい挑戦となる。昨年のELMSやル・マンをともに走ったルイ、そしてロレンツォと一緒に仕事ができてうれしい」
「僕は、多くの作業と献身を必要とする、この挑戦を楽しみにしている。大きな問題なく、力強いシーズンをスタートできることを願っている。目の前には集中すべき事柄がたくさんあるし、シーズンを始めるのが待ちきれないね」