WEC開幕戦の暫定エントリーリストが発表。ハイパーカー4台を含む計37台がセブリングに集結

　2月1日、WEC世界耐久選手権はアメリカ・フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイを舞台に、3月16～18日に開催される2022年シーズン開幕戦『セブリング1000マイル』の暫定エントリーリストを発表した。

　シリーズトップクラスにル・マン・ハイパーカー（LMH）規定を採用して2年目、同時にトタルエナジーズが供給する100％再生可能燃料『エクセリウム・レーシング100』の導入初年度となる2022年のシーズンオープニングイベントは、北米のスポーツカーシリーズのIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第2戦セブリング12時間との併催レースとして行われる。

　今回発表されたエントリーリストによれば、開幕戦のグリッドにはハイパーカー、LMP2、LMGTEプロ、LMGTEアマの全4クラスから合計37台のマシンが並ぶ予定だ。

　最高峰カテゴリーのハイパーカークラスでは既報のとおり、ニューカマーのプジョーが開発プログラムの都合上、開幕戦を欠場するため、TOYOTA GAZOO Racingが走らせる2台のトヨタGR010ハイブリッドと、グリッケンハウス・レーシングのグリッケンハウス007 LMH、アルピーヌ・エルフ・チームのアルピーヌA480・ギブソンの計4台による争いとなる。

　アルピーヌがアンドレ・ネグラオ以外のドライバーをTBAとしている一方、グリッケンハウスはドライバーラインアップを確定させ、オリビエ・プラのチームメイトにロマン・デュマとライアン・ブリスコーが指名された。

　LMP2クラスはシリーズ史上最多となる15台での争いとなる。注目は1月31日に今季の参戦体制が発表されたリシャール・ミル・レーシングチーム。シャルル・ミレッシと女性ドライバーのリロウ・ワドゥのチームメイトに、WRC世界ラリー選手権で8度のチャンピオンを獲得しているセバスチャン・オジエが加わった布陣となる。以前から「ル・マン参戦が夢」と語っていたWRC王者は、昨年末にバーレーンで行われたWECルーキーテストでトヨタのハイパーカーをドライブしているが、WEC公式戦への出場はセブリングが初めてとなる。

　LMGTEプロクラスも年間参戦チームがすべてアメリカに向かう。この内、2022年に初めてシリーズフル参戦を果たすコルベット・レーシングにとっては、セブリング・ラウンドは母国戦となる。同チームのシボレー・コルベットC8.Rを迎え撃つのは、2台のポルシェ911 RSR-19を走らせるポルシェGTチームと、チャンピオンチームであるAFコルセのフェラーリ488 GTE Evoペアだ。

　LMGTEアマクラスは、2019年のセブリング戦を制したデンプシー・プロトン・レーシングを含む計13チームがエントリー。このクラスでは現時点で一部のドライバーが未発表のチームが多く、日本から参戦するD’station Racingも星野敏と藤井誠暢とともにアストンマーティン・バンテージAMRをドライブするもう一名がTBAとなっている。

　IMSAとの同時開催により“スーパーセブリング”として行われる開幕ラウンドは3月16日（水）に走行が開始され、決勝の1000マイルレースは18日（金）正午にスタートが切られる予定だ。

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