アルピーヌ・エルフ・エンデュランス・チームは2月16日、2022年のWEC世界耐久選手権への参戦体制を発表した。チームは2021年に引き続き、新規定の採用免除を受けるLMP1ノンハイブリッド車両『アルピーヌA480・ギブソン』で最高峰ハイパーカー・クラスに参戦し、トヨタ、プジョー、グリッケンハウスのル・マン・ハイパーカーと覇を争う。
アルピーヌのドライバーには、ニコラ・ラピエール／マシュー・バキシビエール／アンドレ・ネグラオのトリオが昨年から継続起用されることになった。1月に発表された年間エントリーリスト、また2月になって発表された第1戦セブリング1000マイルレースのエントリーリストには、ネグラオの名前のみが記載されていたが、今回の発表で陣容が固まった形だ。
チームは引き続きシグナテックが運営。アルピーヌとシグナテックは協力関係を築いてから10年目のシーズンを迎える。また、この車両はもともと2018年にレベリオンR13としてWECデビューを果たしたものだ。
シグナテックのチーム代表、フィリップ・シノーは昨年10月、このアルピーヌの旧世代LMP1プロトタイプが、アルピーヌのバッヂの下で最高峰カテゴリー2年目のグリッドに残るとSportscar365に対し語っていた。その際にシノーは、ドライバーラインアップを維持する可能性が高いことを示唆していたが、今回の発表によりその発言が裏付けられた形だ。
ラピエール／バキシビエール／ネグラオは2021年の世界選手権で3位となり、6レースすべてで表彰台に立った。ル・マンでの3位入賞、ポルティマオでの予選ポールポジションなどのハイライトはあったものの、トヨタのGR010ハイブリッドがすべてのレースで勝利を収めている。
「アルピーヌとの10年目を迎えるにあたり、ハイパーカー・カテゴリーでA480をドライブするために、同じトリオの力を借りることが重要だった」とシノーは述べている。
「アンドレ、マシュー、ニコラは、このプロジェクトの化身だ。我々と同じく、彼らはこのコラボレーションを継続するために、最善を尽くしてきた」
「我々はすでに、耐久レースで成功するために重要なふたつの要素、すなわち優れた対人関係と、そのバランス・オペレーションを見出すことができている」
「彼らは我々のチーム・スピリットにあふれており、これは我々に多くの平穏と、次の挑戦に向けた豊かな基盤をもたらすので、チームにとっては理想的な状況だ。信頼関係はすでに確立されているから、多くの時間を節約することにもなる」
「同時に、シーズンオフは非常に短かったが、我々はパッケージを改善するために一生懸命働いた。このカテゴリーに新たな競合他社が登場することで、技術的要素が進化する可能性が高く、昨年よりもさらに良いシーズンを迎えるために膨大な量の作業を行ってきた」
「我々はエリートカテゴリーにおいて野心的でなければならず、この権威あるエキサイティングな挑戦に応えるため、毎日最善を尽くしている」
アルピーヌは2024年のデビューに向けてLMDhプロトタイプを開発しているが、2023年のWECシーズンに対する計画は不透明だ。LMDh規定に準拠して製作された車両がトップクラスに登場する2023年には、オレカ製のA480は段階的に姿を消すことになる。
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