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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2022.03.16 14:06

ハイパーカーデビュー前夜の平川亮。戦友キャシディと再会、“アメリカンな雰囲気”も味わう/WEC第1戦

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ル・マン/WEC | ハイパーカーデビュー前夜の平川亮。戦友キャシディと再会、“アメリカンな雰囲気”も味わう/WEC第1戦

 WEC世界耐久選手権に参戦するトヨタGAZOO Racingは、開幕戦セブリング1000マイルレース走行開始前日となる現地時間3月15日にリモート形式の会見を開き、WEC最高峰クラスへのデビューを控えた8号車GR010ハイブリッドの平川亮が、先週末に行われた公式テスト“プロローグ”での感触や裏話などについて語った。

 バンピーなことで知られるアメリカ・フロリダ州のセブリング・インターナショナル・スピードウェイ初走行となった平川は、そのコースをどう感じたのか。また、LMP2クラスとの差については、どう見ているのか。

 以下、一問一答形式で、会見での平川の発言をお届けする。

■セブリングは「マカオより何倍もバンピー」

──開幕戦に向けた意気込みを。

「先週、鈴鹿のスーパーフォーミュラのテストが終わってすぐこちらに飛んで、プロローグに臨みました。このサーキットはかなりバンピーだったり、すごくチャレンジングなサーキットですが、先月(TGR-Eの)シミュレーターをやったり、自宅のシミュレーターやオンボード映像などでも準備してきました」

「最初の数周はバンピーさだったりいろいろと驚くところはありましたが、何周かするうちに慣れてきて、最後はいいタイムを記録できたので、自分としてはすごくいい調子で、明日からの走行に臨めるかなと思います」

──現状、ハイパーカーはどの程度ものにできているか。

「7〜8割くらいはできていると思いますが、やっぱりまだ扱いは完璧ではない部分があって。ある意味、うまく使いこなせればまだまだ伸び代はあると思っています。走るごとに学ぶことは多く、非常にやりがいを感じています」

──シリーズが今季採用する100%再生可能燃料には、何か違いを感じるか。

「昨年、バーレーンのテストで新燃料を使った際にはまだちょっとうまく適合できていない感じはあったのですが、今年に入ってからのテストではまったくそういった違和感はなくて、普通の……というかこれまで使っていた燃料との差は、いまは感じていないですね」

8号車トヨタGR010ハイブリッドをドライブする平川亮
8号車トヨタGR010ハイブリッドをドライブする平川亮

──初めてのアメリカのイベントをどう感じているか。

「基本的にホテルとサーキットを行き来して、夜ご飯はステーキを食べてるばっかりなので(笑)、あまりアメリカは感じていないですけどね。どちらかというとサーキットがかなりバンピーで、あまり経験がないのが……マカオくらいですかね。マカオよりも何倍もすごいので、そこはいままでやってきた環境とは違うな、というのはあります」

「アメリカといっても、WECのレースのなかのひとつなので、(パドックは)どちらかというとヨーロッパな感じはしていますね」

小林可夢偉:昨日、サーキットで初めてバーベキューしたんでしょ?

「あ、そうです。昨日の夜チームメイト全員でサーキットでバーベキューしましたけど、そういうのってアメリカっぽいですよね。サーキット(コース)外で、(アメリカらしさを)体験しています」

──LMP2を抜くのが大変そうですが。

「そうですね、本当に苦労しています。LMP2のなかにもプロもアマチュアもいて、アマチュアは抜けるけど速いドライバーは同じペースで走っているので、なかなか抜くのは難しかったりします。レースになればもう少し差は広がると思いますが、向こうの方がクルマは軽かったりしますし、結構苦戦はしています」

「プロローグでニック・キャシディ(かつてのスーパーGTでのチームメイト。今季はLMGTEアマクラスからWECに参戦)と話す機会があったんですけど、GTEの目線からしても、『ハイパーカーは苦戦しているように見受けられる』と言っていました。それくらい、いままでGTで経験したきたものとは違う、スピード差(のなさ)を感じています」

──世界選手権の最高峰クラスで戦うという環境について。

「本当に自分が目指してきたところですし、いまはライバルはグリッケンハウスとアルピーヌですが、来年は他のライバルチームも増えてきます」

「まずはチームが本当にプロフェッショナルだと思いますし、何よりチームメイトが世界の最前線で戦っているドライバーたちで、いままでやってきたドライバーよりもさらに勝ちに貪欲というか、いろいろなことを考えながらやっている。そこに追いつくところから今年は始まったのですが、日々……というか毎回、毎日進歩している自分を感じます。明日から公式練習が始まりますが、彼らを頼りにして、しっかりと戦っていきたいです」

「もちろん自分の実力、日本で培ったものもしっかり出していきたいと思いますし、いつもどおりの自分を発揮できれば、彼ら(チームメイト)だったり他のライバルたちともしっかりと戦えると思っているので、今週末のレースをすごく楽しみにしています」

バンピーなセブリング・インターナショナル・レースウェイを走る8号車GR010ハイブリッド
バンピーなセブリング・インターナショナル・レースウェイを走る8号車GR010ハイブリッド


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