グリッケンハウスがドライバーを変更。1台増の計37台がエントリー／WEC第2戦スパ

　WEC世界耐久選手権は、第2戦スパ・フランコルシャン6時間レースの3月23日付暫定エントリーリストを公開した。第1戦セブリング1000マイルレースから1台増となる、4クラス37台の車両が名を連ねている。

　アメリカ・セブリングでの開幕戦を終えたWECは、ヨーロッパへ。ベルギーのスパ・フランコルシャンでの第2戦は、5月5〜7日に開催される。

　最高峰ハイパーカークラスには、セブリングと同じく、トヨタGAZOO Racingの2台のGR010ハイブリッド、グリッケンハウス・レーシングのグリッケンハウス007 LMH、そして開幕戦で勝利したアルピーヌ・エルフ・チームのアルピーヌA480・ギブソン、計4台がエントリーしている。

　このなかで708号車グリッケンハウス007 LMHは開幕戦からドライバーを変更し、ライアン・ブリスコーに代わってピポ（ルイス・フェリペ）・デラーニが出場することとなった。昨年のル・マン24時間レースにもグリッケンハウスから参戦したデラーニは、来るスパではオリビエ・プラ／ロマン・デュマとステアリングをシェアする。

　グリッケンハウスのオーナーであるジム・グリッケンハウスは、開幕前の公式テスト“プロローグ”の際、開幕戦と同じラインアップで第2戦に臨む計画であることを明らかにしていたが、同時に「変更される可能性がある」と強調もしていた。

　このドライバー変更の理由は、6月の第3戦ル・マン24時間レースに向け、デラーニに走行時間を与えるためとしている。

　LMP2クラスでは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権セブリング12時間レースとのバッティング（併催）においてIMSA出場を優先したドライバーたちが、いよいよWECでのレースに臨む。

　IMSAのセブリング12時間ではチップ・ガナッシ・レーシングの02号車キャデラックDPi-V.Rで見事優勝を遂げたアレックス・リンは、開幕戦でクラス優勝を果たしたユナイテッド・オートスポーツ23号車オレカ07・ギブソンをドライブする。セブリングでは、ポール・ディ・レスタがリンの代役を務めていた。

　同様にセブリングではIMSA出場を優先したセバスチャン・ブルデーも、新興ベクター・スポーツでの最初のレースに向けて準備を整えている。

　また、新型コロナ陽性反応により開幕戦を欠場したアレックス・ブランドルも、第2戦ではインターユーロポル・コンペティションから参戦予定だ。

　フェラーリ、コルベット、ポルシェが参戦するLMGTEプロクラスには、開幕戦からのエントリー変更はない。

　LMGTEアマクラスでは、チームオーナーのマイケル・ウェインライトのビジネス・コミットメントのために開幕戦に出場しなかったGRレーシングの86号車ポルシェ911 RSR-19がリストに復活した。これによりセブリングに比べて1台、エントリーが増えている。

　また、デンプシー・プロトン・レーシングの88号車ポルシェでは、3人目のドライバーとしてヤン・ヘイレンが参戦を果たす。ヘイレンはIMSAのGTDクラス参戦を優先するためセブリング1000マイルレースをスキップし、代役はポルシェ・ファクトリードライバーのジュリアン・アンドラウアーが務めていた。

　ヘイレンは2月下旬にバルセロナでLMGTE車両を初テストした後、WEC開幕前週のプロローグテストにも参加しさらなるマイレージを積み重ねている。ヘイレンは第2戦以降、WEC全戦に出場する予定だ。

■2022WEC第2戦スパ・フランコルシャン6時間　暫定エントリーリスト（3月23日付）