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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2022.04.12 21:13
更新日: 2022.04.12 21:56

MotoGPとは違った環境を楽しむロッシ。GTWCヨーロッパは「いちから学ぶ楽しさで充実」

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ル・マン/WEC | MotoGPとは違った環境を楽しむロッシ。GTWCヨーロッパは「いちから学ぶ楽しさで充実」

 4月2~3日にイタリアのイモラ・サーキットで開催されたファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ(GTWCヨーロッパ)の開幕戦で、元MotoGPチャンピオンライダーのバレンティーノ・ロッシがシリーズデビューを飾った。

 ライダーとして長年世界トップカテゴリーの選手権へ参戦し続け、実に9度のシリーズチャンピオンを獲得した後に、2021年をもって惜しまれながらMotoGPを引退したロッシ。その後、GTレースへの転向を発表したイタリアを代表する大スターが、GT3の欧州選手権とも言えるGTWCヨーロッパで公式戦デビューを飾るということで、舞台となったイモラには多くのファンが詰めかけた。そのイモラで彼の新たなキャリア、GTドライバーとしての挑戦がスタートしている。

 レースウイークのドライバーブリーフィングの会場ではSROの創設者兼CEOのステファン・ラテルから、新たな仲間として紹介され、全ドライバーから歓迎の暖かい拍手を浴びたロッシは立ち上がってその拍手に応えていた。

 MotoGP現役時代の2012年には、GTワールドチャレンジの前身であるブランパン耐久シリーズのモンツァとニュルブルクリンク戦の2戦に、ケッセル・レーシングからプロ・アマクラスでのエントリーでゲスト参戦し、フェラーリ458イタリアGT3をドライブして確かな手応えを得ていた。その際にも将来的な四輪への活動転換を示唆していたが、この日、遂にその想いが現実のものとなった。

 デビューイヤーとなる今季はアウディの名門WRTに加入し、ニコ・ミューラーとフレデリック・バービシュのアウディ・ワークスドライバーたちとタッグを組み、アウディR8 LMS Evo IIにMotoGP時代と同じゼッケン46番を掲げて、GTWCヨーロッパのエンデュランスカップとスプリントカップの両シリーズに挑戦する。

 ヨーロッパでは依然として新型コロナウイルスの感染者数は多いものの、まん延防止措置策が緩和されておりGTWCヨーロッパではスタンドのほか、パドックも観客に開放され久々にファンの歓声に沸く賑やかなレースウイークとなった。

 前述のとおり、今戦はシーズンのオープニングイベントであると当時にロッシのデビュー戦となっている。それが彼の母国イタリアということもあり、サーキットは特徴的な蛍光イエローのグッズを身に着けたファンでごった返し、とくにパドックのロッシの所属するWRTのトランスポーター前や、ロッシがレースウイークに寝泊まりをしているモーターホームの前には常時大きな人だかりができ、『バーレ(ロッシの愛称)、バーレ、バーレ!』や『イル・ドットーレ(ドクター)』というコールが何度も起き、ひと目ロッシを近くで見ようと、ちびっ子から年配者まで大勢のファンが詰め掛けていた。

 それに対してロッシは、MotoGPではファンはパドックに入場する事ができないがGTWCヨーロッパではそれが叶うとあり、可能な限りファンの前に姿を現しサインや記念撮影に応じて、笑顔でファンサービスに興じていた。なお、サーキット内ではロッシショップも出店しており、彼のグッズが充実していた。

 今季からプロ、シルバー、プロ・アマにゴールドが加わり4クラスの混走、エンデュランスカップでは全52台のGT3カーが参戦するマンモス状態のGTWCヨーロッパ。その中でフリープラクティス総合6番手と幸先のよい出だしとなった46号車アウディだったが、決勝日に行われた予選ではQ3に登場したロッシが37番手と沈む。しかし、予選は3名の平均タイムによりグリッドが決まるため、決勝は15番手からのスタートとなった。

■次のページへ:「トラフィックの多さやスピードの難しさを感じる」とロッシ

お馴染みのナンバー「46」を掲げるチームWRTのアウディR8 LMS Evo II
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グッズを手に応援にやってきたロッシファン
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母国のヒーローを一目見ようと多くのファンがイモラ・サーキットに詰めかけた
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