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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2022.05.08 11:35
更新日: 2022.05.08 12:37

トヨタ、得意のWECスパで可夢偉組7号車が今季初優勝。8号車に発生の問題は「徹底的に精査し解決する」

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ル・マン/WEC | トヨタ、得意のWECスパで可夢偉組7号車が今季初優勝。8号車に発生の問題は「徹底的に精査し解決する」

 5月7日、WEC世界耐久選手権第2戦スパ6時間レースがベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで行われ、ハイパーカークラスに参戦しているTOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタGR010ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組)が今季初優勝を挙げた。一方、もう1台のトヨタGR010ハイブリッドである8号車(セバスチャン・ブエミ/平川亮/ブレンドン・ハートレー組)はハイブリッドシステムのトラブルに見舞われ、当時首位を走りながらリタイアとなっている。

 シリーズのハイライトであるル・マン24時間レースの“前哨戦”に位置づけられているWECスパは、サーキットがチームの拠点であるドイツ・ケルンから近いことから、トヨタにとっては“第2のホームレース”とされているイベントだ。

 そんな今ラウンドの決勝レースをセカンドロウから開始した2台のトヨタGR010ハイブリッドのうち、4番手グリッドからスタートを切ったブエミのドライブする8号車は、1周目に2番手へとポジションを上げる好ダッシュを見せる。

 16周目、8号車がトップの708号車グリッケンハウス007 LMH(グリッケンハウス・レーシング)を捉えて首位に浮上すると、僚友7号車のコンウェイもライバルを交わしトヨタがワン・ツー体制を構築する。しかし、スタートから1時間ほどが経過したところで雨が降り始め、ときを同じくしてLMP2カーのクラッシュが発生。これによりレースは赤旗中断となった。

 25分間の中断のあと、レースはセーフティカー(SC)先導で再開されるも、この時点で首位につけていた8号車がグリッドから動き出せず。ようやく動き出したものの直後に、2度にわたってコース脇にストップし、最後はブエミが車両を降り8号車はリタイアとなった。

 チームメイトに代わって首位に立った7号車だったが、その後雨脚が強まったためウエットタイヤに交換するためにピットへ。これによって総合3番手に順位を落とす。

 レースはさらに強まった雨とアクシデントの影響で2度の赤旗を経て、残り2時間強で再開に。雨が止み徐々に路面が乾き始めるコンディションのなかで、レース再開時に総合2番手につけていた可夢偉の7号車は、総合首位に立っていた地元チームのWRT、31号車オレカ07・ギブソンをパスし首位を奪還。終盤戦をロペスに託す。

 インターミディエイトタイヤで最終スティントに向かったロペスは、ハイパーカークラスの3台による接近戦を制し、最後は2位となった36号車アルピーヌA480・ギブソン(アルピーヌ・エルフ・チーム)に27.473秒差をつけてトップでフィニッシュを果たしてみせた。これによりチームはWECスパ戦で6年連続となる勝利を飾っている。

 彼らが次に挑むのは2019年以来、3年ぶりに6月に開催されるル・マン24時間だ。トヨタチームは引き続き2台のトヨタGR010ハイブリッドで、2018年から続く連勝の更新、ル・マン5連覇に挑戦する。

“スパ・ウェザー”による大荒れのレースを戦い終えた、TOYOTA GAZOO Racingチームメンバーのコメントは以下のとおりだ。

スタート直後に4番手から2番手に順位を上げた8号車トヨタGR010ハイブリッド(左) 2022年WEC第2戦スパ・フランコルシャン
スタート直後に4番手から2番手に順位を上げた8号車トヨタGR010ハイブリッド(左) 2022年WEC第2戦スパ・フランコルシャン
リタイアを喫した8号車トヨタGR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/平川亮/ブレンドン・ハートレー組)
リタイアを喫した8号車トヨタGR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/平川亮/ブレンドン・ハートレー組)

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