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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2022.05.16 11:59
更新日: 2022.05.16 12:00

2度のペナルティ跳ね除けプレマが連勝。木村武史組フェラーリはGTE表彰台に登るも失格/ELMS第2戦

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ル・マン/WEC | 2度のペナルティ跳ね除けプレマが連勝。木村武史組フェラーリはGTE表彰台に登るも失格/ELMS第2戦

 5月15日、イタリアのイモラでヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)第2戦決勝が行われ、2度のドライブスルー・ペナルティを受けながらもプレマ・レーシングの9号車オレカ07・ギブソン(ロレンツォ・コロンボ/ルイ・デレトラズ/フェルディナンド・ハプスブルク)が優勝を飾った。

 4月の開幕戦ル・キャステレ(ポール・リカール)に続くELMSは、イモラを舞台にした4時間レース。全車オレカ07・ギブソンで争われるLMP2クラスには17台、LMP3クラスは13台、LMGTEクラスには12台と、今回も42台の車両がエントリーした。

 14日の予選でポールポジションを獲得したのは、アレッシオ・ロベラがアタックしたAFコルセ88号車。2番手にTDSレーシングの31号車、3番手にプレマ・レーシングと続いていた。

 決勝では2番手TDSがピットスタートとなる。オレカのスタートドライバーを務めたコロンボは、ポールポジションからスタートしたAFコルセのフランソワ・ペロードをオーバーテイクして1コーナーに進入、レースをリードした。

 しかしレースコントロールは、コロンボがスタートライン手前で進路を変更し、スタート手順を遵守しなかったとして、1度目のドライブスルー・ペナルティを科した。

 だが、他のLMP2マシンが最初のルーティン・ピットを行うタイミングでドライブスルー・ペナルティを消化したコロンボは、トップをキープすることに成功する。

2番グリッドのTDSはピットスタート。PP後方、3番手スタートのプレマは1コーナーまでにトップに躍り出るが、ペナルティを科せられる。

 コロンボはその後ルーティン・ピットが必要となるが、ここでトサでの接触により、最初のフルコースイエローが導入。この間にピット作業を行ったプレマ9号車は、大幅にタイムを稼ぐことに成功する。

 その後プレマ9号車は、ドライブスルー時にピット出口のホワイトラインをカットしたとの判定が下り、2度目のドライブスルー・ペナルティを受ける。これで結局、首位を明け渡すこととなった。

 これにより、4番手スタートだったクール・レーシング37号車と5番手スタートだったパニス・レーシング65号車がトップ争いを展開することに。当初はクール・レーシングがリードしていたが、ジュリアン・カナルの序盤のスピンから挽回してきた65号車のヨブ・バン・ウィタートが、3時間目の一連のピットストップを経てトップに立ち、37号車のイーフェイ・イェは2番手に転落した。

 終盤、ストップ車両のため導入されたフルコースイエローの直後、イェはバン・ウィタートのインを突いて、トップへと浮上する。その直後、両者は最後のピットストップを行うと、実質的なリードを保ったクール・レーシングが、チェッカーに向けレースをコントロールしたかに見えた。

クール・レーシングの37号車オレカ07・ギブソン
クール・レーシングの37号車オレカ07・ギブソン

 しかしレース残り26分、タンブレロでミュルナー・モータースポーツ21号車のトマ・ローランがデュケイン・チーム30号車のリチャード・ブラッドレーをオーバーテイクしようとした際に失敗し、ローランはグラベルへ。またしてもフルコースイエロー導入となる。

 このとき、クール・レーシングの約50秒前となる暫定トップを走行していたのがプレマ9号車のデレトラズで、さらに暫定2番手にユナイテッド・オートスポーツ22号車のトム・ギャンブルが続いていた。この2台はこのイエローのタイミングで最終ピットストップを行うと、トップと2番手をキープしたままコースに復帰することに成功。その後再開されたレースでも、順位は変わらなかった。

 この結果、2度のペナルティを受けながらも、ルーティンピットのうち2回をイエローのタイミングに合わせることができたプレマ9号車が開幕戦に続き2連勝をマーク。ユナイテッド22号車が2位、クール・レーシング37号車が3位、パニス・レーシング65号車が4位という結果となった。

 LMP3クラスでは、ユナイテッド・オートスポーツ3号車リジェJS P320・ニッサン(ケイ・バン・ベルロ/アンドリュー・ベントレー)が圧倒的な勝利を収めた。

 3号車は2時間目にクラストップに立つと、最終的にはクール・レーシング27号車リジェに1周の差をつけて優勝を飾った。3位には、クール・レーシングのもう1台、17号車リジェが入っている。

優勝したプレマ・レーシングの9号車オレカ07・ギブソン
2位に入ったユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07・ギブソン
2位に入ったユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカ07・ギブソン
LMP3クラスを制したユナイテッド・オートスポーツの3号車リジェJS P320・ニッサン
LMP3クラスを制したユナイテッド・オートスポーツの3号車リジェJS P320・ニッサン

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この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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