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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2022.06.10 23:19
更新日: 2022.06.11 10:18

アルピーヌは「三味線だったんだな」とトヨタの可夢偉。平川は“手順ミス”に収穫【ル・マン決勝前インタビュー】

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ル・マン/WEC | アルピーヌは「三味線だったんだな」とトヨタの可夢偉。平川は“手順ミス”に収穫【ル・マン決勝前インタビュー】

 6月10日(金)、第90回ル・マン24時間レースの決勝スタートを翌日に控え、トヨタGAZOO Racingから参戦する小林可夢偉チーム代表兼7号車ドライバーと、8号車をドライブする平川亮が現地からリモート形式で日本メディアの取材に応え、ここまでのレースウイークの裏側や、決勝レースに向けた展望などを語った。

■ピット内の“緊張感”

 トヨタの2台のGR010ハイブリッドは、9日木曜の“ハイパーポール”で、ブレンドン・ハートレーがアタックした8号車がポールポジションを獲得、コンマ4秒差で可夢偉が続き、フロントロウをロックアウトした。

 ハートレーがポールを獲得した瞬間について問われた平川は、「やはり特別な感じはありました」と、ピットから見守っていたときの心境を振り返った。

「ハイパーポールをやっているなかでも、トラフィックだったり、結構見ていてもストレスを感じる場面は多かったです。2台でフロントロウを獲得できて、僕としてもチームとしても良かったですし、ピットの中の緊張感もすごかったので、“和らいだ”感じはありました」

8号車GR010ハイブリッドをドライブする平川亮
8号車GR010ハイブリッドをドライブする平川亮

 なお、ハイパーポールの前のFP3では、平川がドライブする8号車が一時ストップ。その後スロー走行でピットに戻る場面が見られたが、これは電気系のエラーが起きたことと、その際にハイブリッド系を含むシステムをリセットする“パワーサイクル”と呼ばれる作業の手順を誤ったことが原因だったようだ。

「基本的に電気系がちょっとエラーを起こして、実際パワーサイクルしたんですが、そのやり方がうまくいかなくて、変なエラーメッセージを拾ってしまったようだ、ということを聞いています」とチーム代表として状況を説明した可夢偉は、「そのときに乗っていた平川さんが、何か特別なことをしたんですかね?」と冗談まじりに平川に話を向けた。

 これを受けて、平川は次のように説明した。

「パワーサイクルを僕がちゃんとできていなくて。シミュレーターとかでも何回もやっていたのですが、手順を少し間違えていました」

「テスト(プラクティス)で良かったです。レースで起きても落ち着いてちゃんと対応できる準備ができたので。(原因が)エラーだったので良かったですし、自分としても走行しながらああいう経験がレース前にできたのは、良かったなと思っています」

 可夢偉いわく、前回のスパで起きた高電圧(DC=DC)コンバータの問題とは「全然関係ない」とのこと。

「そのパワーサイクルのやり方を間違えてしまっただけ。ただ、なぜこの電気系にエラーが起きたのかというのは、まだちょっと見ている(調べている)段階です」

ポルシェコーナー進入手前の公道区間を走る7号車GR010ハイブリッド
ポルシェコーナー進入手前の公道区間を走る7号車GR010ハイブリッド

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