ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2022.07.11 01:40
更新日: 2022.07.11 11:13

6時間続いたバトルと衝撃の結末。アクシデント頻発のモンツァ戦をアルピーヌが制す【WEC第4戦決勝レポート】


ル・マン/WEC | 6時間続いたバトルと衝撃の結末。アクシデント頻発のモンツァ戦をアルピーヌが制す【WEC第4戦決勝レポート】

 7月10日、イタリアのモンツァ・サーキットでWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間レース』の決勝レースが行われ、アルピーヌ・エルフ・チームの36号車アルピーヌA480・ギブソン(アンドレ・ネグラオ/ニコラ・ラピエール/マシュー・バキシビエール)が優勝。開幕戦セブリング1000マイルレースに続く、今季2勝目をマークした。

 トヨタGAZOO Racingの2台は、序盤8号車GR010ハイブリッドに電気系のトラブルが生じたほか、7号車が後半のトップ争いのなかでアルピーヌと接触、マシンを破損したうえにペナルティを科せられた結果、8号車が2位、7号車が3位でレースを終えた。

 ポールポジションからレース前半をリードしたグリッケンハウス・レーシングの708号車グリッケンハウス007 LMHは、レース後半に入ったところでトラブルからリタイア。また、このレースでデビューを飾ったプジョー9X8にもトラブルが度々発生し、93号車がリタイア、94号車は総合33位で初陣を終えている。

■プジョー、トヨタに序盤からトラブル発生

 現地時間11時56分、フォーメーションラップがスタート。天候は晴れ、路面はドライ。気温29度/路面温度45度という暑さのなか、6時間レースのスタートが切られた。

 ポールポジションのグリッケンハウス708号車は、ロマン・デュマがスタートを担当。オープニングラップはターン1で接近戦にはなったものの上位陣に目立った順位変動はなかった。

2022年WEC第4戦モンツァ6時間レースのスタートシーン
2022年WEC第4戦モンツァ6時間レースのスタートシーン

 
 3周目に入ったところでアルピーヌ36号車のマシュー・バキシビエールが2番手のトヨタ8号車へと襲い掛かる。1コーナーで前に出たものの、ターン4(第2シケイン)への加速では再び8号車セバスチャン・ブエミが前へ。そんな2番手争いが続いている間にも、トップのグリッケンハウスは別次元のラップタイムを刻み、マージンを築いていく展開となった。

 開始10分過ぎ、最終コーナーでLMGTEマシン同士の接触があり、早くもフルコースイエロー(FCY)が導入される。このFCYの間にトヨタ7号車のホセ・マリア・ロペス、次の周には8号車ブエミも最初のピット作業を行い、プジョー94号車のすぐ後ろで8号車が4番手、7号車が5番手でコースに戻る。

 このFCYは10分ほどで解除となるが、その直後、後方グリッドから追い上げていたプジョー93号車のミケル・イェンセンが、予選の再現かのようにコース上にストップしてしまう。ほどなくして動き出すが、ここで2回目のFCY導入となる。システムをリセットした93号車はなんとか再始動したが、ピット入口で再びマシンを止めてしまった。

レース序盤、トラブルに見舞われた93号車プジョー9X8
レース序盤、トラブルに見舞われた93号車プジョー9X8

 この2度目のFCYの間に、グリッケンハウス708号車、アルピーヌ36号車、プジョー94号車がピットに向かうと、トヨタの2台が2&3番手に浮上する。FCYが解除されると、グリッケンハウスからトヨタ8号車までの差は20秒弱となった。

 50分過ぎ、トヨタ8号車をドライブするブエミは無線で何らかのアラーム(警告)が生じたことを報告、ピットからは走行を続けるよう指示が出されるなか、7号車、アルピーヌ36号車に次々とパスされ、順位を下げてしまう。

 1時間過ぎ、3番手のアルピーヌが7号車トヨタに襲いかかり、2番手を奪う。しかしその後、各チームが2回目のピット作業を終えると、ドライバー交代を行わなかったトヨタ7号車が2番手に復帰。ピポ・デラーニへと交代したグリッケンハウスとのギャップは16秒ほどとなり、そこからまたじりじりと広がっていく。

 トラブルを抱えた8号車も2度目のピットではブエミがコクピットに留まり、コースに戻るとプジョー94号車ジェームス・ロシターをパス、4番手をなんとか維持する。開始1時間30分を前に、長時間の修復を行っていたプジョー93号車もコースへと復帰し、周回を重ねていった。

 1時間50分、LMP2とLMGTEアマの接触により3度目のFCYが導入されると、ハイパーカークラスのトップ5台は相次ぎピットへ。トヨタは8号車がブレンドン・ハートレーへ、7号車はマイク・コンウェイへと交代する。これでアンドレ・ネグラオがコクピットに留まったアルピーヌ36号車が、再び2番手を奪い返す形となった。

 マシンを降りたトヨタ8号車のブエミは、テレビのインタビューに次のように答えている。

「電気系の問題があった。基本的にブレーキが効かず、トラクション・コントロールも効かず、クルマは運転しにくかった。ピットストップまでは何とかしたが、その後、ピットでパワーサイクル(再起動)を行ったんだ。いまは正常に戻っているようなので、このまま走り続け、回復できることを期待している」

 2時間02分経過時点で、FCYは解除に。首位グリッケンハウスからトヨタ7号車への差は48秒ほどとなる。

 2時間30分が経過する頃、FCYの手順違反により、首位のグリッケンハウス708号車にドライブスルーペナルティが発出される。その直後の2時間33分すぎ、33号車がターン4進入で姿勢を乱し、縁石に乗り上げたエンリック・シャベスが横転する大クラッシュが発生。これでセーフティカーが導入され、各車のギャップがリセットされた。

宙を舞い、逆さまになって着地したあと、さらに横転したTFスポーツの33号車アストンマーティン
宙を舞い、逆さまになって着地したあと、さらに横転したTFスポーツの33号車アストンマーティン

 3時間経過を前に、SC中にトップ4台はピットへ。ここで左側2輪交換を行った7号車がグリッケンハウスから首位を奪う。708号車はまだドライブスルーペナルティを消化できていない状況のなか、2番手へと転落。さらに3番手には4輪交換したトヨタ8号車が続き、アルピーヌが4番手というオーダーに変わった。

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