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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2022.07.11 10:43
更新日: 2022.07.11 11:06

波乱に満ちたWEC第4戦、トヨタは2台が表彰台を獲得。小林可夢偉「満足のいくレースができなかった」

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ル・マン/WEC | 波乱に満ちたWEC第4戦、トヨタは2台が表彰台を獲得。小林可夢偉「満足のいくレースができなかった」

 7月10日、今年100周年を迎えたイタリア、モンツァ・サーキットでWEC世界耐久選手権第4戦『モンツァ6時間』の決勝レースが行われ、TOYOTA GAZOO Racingは8号車が2位、7号車が3位となり、2台のトヨタGR010ハイブリッドによってダブル表彰台を獲得した。

 前戦ル・マン24時間を制したトヨタ8号車(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)と、姉妹車である7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス)は、気温30℃/路面温度50℃を超える暑さのなかで戦いの火蓋が切られたレースの序盤から接近戦を繰り広げた。

 スタート直後はグリッド順位と同じ2番手と4番手を走行していた両車両は、序盤戦に2回導入されたフルコースイエロー(FCY)の間にピット作業を行いツー・スリー体制とする。しかし、スタートから1時間後、ブエミがドライブする8号車に電気系トラブルが発生しペースダウンを余儀なくされる。
 
 ピット作業時に“パワーサイクル”と呼ばれるシステムの再起動を行なった8号車は30秒ほどのタイムロスで5番手に順位を落とすが、その後ペースを取り戻し、前を行く94号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)をかわして4番手へと浮上した。

 スタートから2時間半を過ぎた頃、GTEアマ車両のクラッシュによりセーフティカーが導入されると、この間にピットに戻った7号車が、スタートから首位を快走していた708号車グリッケンハウス007 LMH(グリッケンハウス・レーシング)を抜き総合首位に浮上。さらにリスタート後には708号車がペナルティを受けたためブエミからハートレーにドライバー交代を行なった8号車も総合3番手から同2番手へとポジションを上げる。

レース終盤に展開された平川亮(8号車トヨタ)とマシュー・バキシビエール(36号車アルピーヌ)による2番手争い 2022年WEC第4戦モンツァ6時間
レース終盤に展開された平川亮(8号車トヨタ)とマシュー・バキシビエール(36号車アルピーヌ)による2番手争い 2022年WEC第4戦モンツァ6時間

 トヨタがワン・ツー体制を築いて迎えたレース終盤、8号車がニュータイヤを履く36号車アルピーヌA480・ギブソン(アルピーヌ・エルフ・チーム)に攻められる。ハートレーから替わった平川はこれを巧みに交わし続けていたものの、153周目にオーバーテイクを許し3番手に後退する。
 
 また、その翌周、首位を走る可夢偉の7号車とアルピーヌがストレート上で接触。これにより7号車は右リヤタイヤのパンクと車体右後部にダメージを負った。直後にFCYが出たため、スロー走行でピットに戻った7号車のタイムロスは1周分だけで済んだが、順位は首位から3番手に後退。さらに、7号車には接触に対する90秒のストップペナルティが科され、最終的には2周遅れの3位となった。

 一方の8号車は平川が最終盤にライバルを追い上げ、その差を2秒台にまで縮める。しかし、再逆転は叶わず2.762秒差の2位フィニッシュとなっている。

 このモンツァ戦からシーズン後半戦へと入ったWECは残り2戦。次戦は2019年以来、3年ぶりに開催される日本ラウンド『富士6時間』だ。トヨタが過去8戦7勝を誇る“ホームレース”は9月9~11日に富士スピードウェイで行われる。

 サバイバル戦となった第4戦モンツァを戦ったTGRドライバーの決勝後コメントは以下のとおりだ。

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