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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2022.09.09 21:24
更新日: 2022.09.09 22:06

7号車トヨタの小林可夢偉、初日は「悪くない」すべり出し。WEC富士戦全体の盛り上げも目指す

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ル・マン/WEC | 7号車トヨタの小林可夢偉、初日は「悪くない」すべり出し。WEC富士戦全体の盛り上げも目指す

 9月9日(金)、静岡県の富士スピードウェイでいよいよ開幕したWEC世界耐久選手権第5戦『富士6時間レース』。トヨタGAZOO Racingのマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス7号車トヨタGR010ハイブリッドは、初日のフリープラクティス2で可夢偉が1分29秒948を記録。トップでセッションを締めくくった。

 3年ぶりの地元レース。GR010ハイブリッドにとっても初登場となる富士での週末は、初日をトヨタGAZOO Racingのチーム代表も務める可夢偉が乗り込む7号車がトップで終えることになった。フリープラクティス2を終えた後、可夢偉は「まだクルマは調整している段階ですが、他と比べても悪い状態ではないと思います」と初日を振り返った。

 ただ、前回富士でWECが開催された2019-20年シーズンとは規定も異なる。前回は予選でトヨタTS050ハイブリッドは1分24秒台をマークしていたが、そこからは5秒遅くなっている。「2年間走っていないので、1分29秒台というタイムが速いのかどうかまだ分かりませんからね」と可夢偉は言う。

 初日を終え、いよいよ9月10日(土)は予選が行われる。可夢偉にとっては相性が良い富士でのレースでまずはポールポジションを狙いたいところだが、一方で前戦モンツァからシリーズに加わったプジョー9X8勢も僅差の位置につける。可夢偉はプジョーについて「さすがだな、と思います。すぐにクルマも直してきましたし、セクタータイムだけ見たらかなり速い。良いレースができると思います」と分析した。

「週末は天候も良さそうですが、今は僕たちが速くても、路面温度が変わったら状況は変わるかもしれません。そのために良い戦いができるよう、しっかり準備をしていきたいです」

■日本の耐久レースを盛り上げたい──チーム代表ならではの視点も

 一方、今季可夢偉はトヨタGAZOO Racingのチーム代表としての任も背負っているが、立場が変わることで母国レースも“違った”立場で見ているようだ。「もちろんチーム代表としてはワン・ツーを目指したいですが、とはいえ耐久レースですからね。信頼性をみせることも大事なことだと思っています」とレースについて意気込みをみせつつ、WEC第5戦富士のレース全体についても盛り上げたいという。

「自分としては、3年ぶりにこうしてWECが富士スピードウェイに戻ってきたので、唯一富士で行われる世界選手権として、できるだけイベントとしても盛り上がるようにしたいです。スーパー耐久の富士24時間も少しずつ盛り上がっていますし、耐久レースが日本で盛り上がるために、どう仕掛ければいいのかを勉強しています」と可夢偉。

「日本のファンの皆さんは比較的耐久レースが好きだと思いますが、もっとレースを楽しむために、何かアイデアがないかどうかを考えています。耐久レースはキャンプと紐付いている部分も多いですからね。来年に向けても、キャンプしながら観戦する文化を作っていきたいです。ドライバーだけやっているときはあまり気にしませんでしたが、チーム代表になったことで、全体のことを見ながらやっていますね」

 また、今回のWECでは海外チーム、ドライバーが多く来日。これまでのコロナ禍の2年間、目にすることができなかったひさびさの世界戦ならではの光景が富士に広がっている。可夢偉はこのWEC開催が無事に終わることが、今後開催されるF1日本グランプリ、そしてWRCラリージャパンに繋がればと期待した。

「こうしてWECが開催できたことは、この後に開催されるF1やWRCのラリージャパンに向けても良いきっかけになったと思いますし、来年に向けて何をすべきかを考えていきたいと思います」

トヨタGAZOO Racingの7号車GR010ハイブリッド WEC第5戦富士
トヨタGAZOO Racingの7号車GR010ハイブリッド WEC第5戦富士


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