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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2022.11.12 12:05
更新日: 2022.11.12 12:06

フェラーリのスピンを訝しむポルシェ。上空では航空ショーが続くetc.【WECバーレーン予選日Topics】

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ル・マン/WEC | フェラーリのスピンを訝しむポルシェ。上空では航空ショーが続くetc.【WECバーレーン予選日Topics】

 土曜日の決勝を前に、金曜夜に予選のセッションが行われたWEC第6戦バーレーン8時間レース。ポールポジションは、2番手以下を大きく引き離すタイムで、トヨタGAZOO Racingの8号車GR010ハイブリッドを駆るブレンドン・ハートレーが奪った。

 最終決戦を翌日に控えたバーレーン・インターナショナル・サーキットのパドックから、予選や来季以降に向けた最新情報など、各種トピックスをお届けする。

■7号車を「コピー&ペースト」したトヨタ8号車

 予選最速タイムをマークしたトヨタ8号車は、アルピーヌと同点で並んでいたドライバーズ選手権争いで1点を追加することができた。

 しかしハートレーは、フリー走行でマシンのセットアップに苦労していた8号車陣営にとっては、「一筋縄ではいかない週末」であったと述べている。

「FP3ではかなり苦労したので、ときどきやる“コピー&ペースト”をしたんだ。7号車が(予選で)違う方向へと行ったのはラッキーだった。FP3では間違いなく、彼らの方がずっと強かったから、彼らのセットアップを完全にコピーしたんだ」とハートレーは明かした。

「それが姉妹車を持つ良さであるし、正しい方向性を見つけてくれた彼らに感謝しているよ」

ポールポジションを獲得した8号車トヨタGR010ハイブリッド
ポールポジションを獲得した8号車トヨタGR010ハイブリッド

■フェラーリのスピンを「偶然が多い」と訝しむポルシェ

 11ポイント差でLMGTEのドライバーズ選手権を争うAFコルセ51号車フェラーリ488 GTE Evo(アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド)と、ポルシェGTチーム92号車ポルシェ911 RSR-19(ケビン・エストーレ/ミカエル・クリステンセン)が、予選からヒートアップしている。

 エストーレは、GTE予選の終了間際にスピンしたピーエル・グイディを問題視している。ピエール・グイディは、クリステンセンのドライブする92号車のすぐ近くでスピンし、その結果クリステンセンはベストタイムを更新することができなくなったのだ。

「ミカエルが第1セクターでタイムアップし、第2セクターで最速を記録した後、第3セクターで前のフェラーリがスピンしたんだ」とエストーレは語る。

「僕としては、これは通常のことではない。予選の最終ラップで、しかもポールを目指してタイムを向上させているマシンの目の前で、LMGTEプロのマシンがスピンした例を探し出すことは、長い時間をかけても無理じゃないかな」

「偶然の一致が多くて、ちょっと不思議な感じだね。クルマに乗っていたわけではないのでよく分からないけど、ちょっとおかしいと思っただけだよ」

 フェラーリの広報担当者によれば、ピエール・グイディのスピンは、ポールポジション争いのなかで激しくプッシュした結果だったという。

 この2台は昨年最終戦でもタイトル争いを演じ、最後は残り12分での接触により勝負が決していた。

 なお、92号車は10分間の予選中にピットに入ってタイヤを交換しているが、エストーレによれば、これはポルシェがあらかじめ決めていたことではなく、クリステンセンのラップがポール獲得に充分な速さでないことが明らかになった時点で、判断されたことだと説明した。

予選でスピンを喫したAFコルセ51号車フェラーリ488 GTE Evo
予選でスピンを喫したAFコルセ51号車フェラーリ488 GTE Evo
予選セッションを見守る92号車ポルシェ911 RSR-19のケビン・エストーレ
予選セッションを見守る92号車ポルシェ911 RSR-19のケビン・エストーレ

■ポルシェ、残るLMDhワークスドライバーを14日発表へ

 そのLMGTEプロクラスは、土曜日の決勝レースをもって終焉のときを迎える。今回の最終レースに出場するポルシェ911 RSR-19の少なくとも1台は、ポルシェ・ミュージアムに送られることが「確実」だと、ポルシェ・モータースポーツ責任者のトーマス・ローデンバッハは語っている。

 またローデンバッハは、2023年にポルシェ963を用いたポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのワークスプログラムにおける、残るふたりのドライバーが週明けの月曜日に発表されると語った。

 既報のとおり、元ファクトリーのエースで、今季限りでコルベット・レーシングを離脱するニック・タンディがそのうちのひとりあるという見方が強い。また、パスカル・ウェーレインとフレデリック・マコウィッキは最近、セブリング・インターナショナル・レースウェイでの36時間耐久テストでポルシェ963をドライブしたことが分かっている。

 2023年、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツはWECとIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の双方に参戦するが、リザーブドライバーについてはまだ決定しておらず、それぞれに他方のシリーズのレースドライバーがリザーブとして待機する可能性があると、ローデンバッハは示唆している。

■次のページへ:LMP2の技術規則が延長か


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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