キャデラック・レーシングは、2023年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTPクラスに参戦する2台の『キャデラックV-LMDh』に搭乗する第3ドライバーとして、スコット・ディクソンとジャック・エイトケンを指名し、彼らによって同陣営のラインアップが完成したことを確認した。
デイトナ24時間で通算4勝を挙げているディクソンは、チップ・ガナッシ・レーシング(CGR)が準備した2台のマシンの内のひとつを、レギュラードライバーであるセバスチャン・ブルデー、ランガー・バン・デル・ザンデとシェアするかたちでフロリダの“エンデュランス・クラシック”に臨む。
一方、今季はTFスポーツからELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスに参戦したウイリアムズF1のリザーブドライバーは、アクション・エクスプレス・レーシング(AXR)のキャデラックV-LMDhをドライブする。エイトケンがチームを組むのはAXRのフルタイムドライバーであるピポ・デラーニとアレクサンダー・シムズだ。
3代目のキャデラックの布陣については、すでに確定済み。デイトナ24時間におけるCGRの2台目でありWEC世界耐久選手権用のクルマは、リチャード・ウエストブルック、アール・バンバー、アレックス・リンのトリオによってドライブされる。
「ロレックス・デイトナ24時間は、IMSAのスケジュールのなかでもっとも重要なレースであり、その年の最初のレースでもある」と語るのは、CGRのオペレーションディレクターであるマイク・オガーラ。
「スコット(・ディクソン)は、20年以上にわたって私たちと一緒に働いており、あるレベルで安定感をもたらしてくれる」
「彼はレースカーに乗り込んだとき、新鮮で信頼できる見通しを与えてくれる、とても安定した男だ。もちろん、彼は24時間レースを乗り切るための余分なドライバーではない。彼は年に数回しかマシンを運転しないにもかかわらず、プログラムに加えたいと思わせるんだ」
インディカーの“レジェンド”は、セブリング・インターナショナル・レースウェイで行われたキャデラックの24時間テストで、ダラーラ製のLMDhカーで最初のラップを重ねた。
ディクソンは、「何の問題もなく耐久テストに参加できたので、うまくいったと思う。いいパワーとドライバビリティがある」とクルマを評した。
「キャデラックは、これまでも自然吸気V8エンジンを搭載していた。正直なところ、このクルマは本当に信頼性が高く、すぐにでも乗り出せそうだ。慣れるために新しいシステムがたくさんあり、また大きなクルマだがドライブするのは楽しいよ」