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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2023.03.09 08:31
更新日: 2023.03.09 08:38

デイトナ24時間優勝のMSRアキュラに不正発覚。ポイント大量剥奪等の裁定が下るも、リザルトは変わらず

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ル・マン/WEC | デイトナ24時間優勝のMSRアキュラに不正発覚。ポイント大量剥奪等の裁定が下るも、リザルトは変わらず

 1月のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦デイトナ24時間レースで総合優勝したメイヤー・シャンク・レーシング(MSR)が、タイヤ空気圧のデータを操作していたことが発覚し、IMSAよりポイント剥奪や罰金等の制裁を受けた。

 トム・ブロンクビスト/コリン・ブラウン/エリオ・カストロネベス/シモン・パジェノーがドライブし、記念すべきLMDh時代の初戦を制した60号車アキュラARX-06には、タイヤ空気圧モニターシステムから報告される内圧に「意図的なソフトウェアオフセット」があったことが後に発覚した。つまり、チームがデータを操作していたことになる。

 すべての車両は、ミシュランが規定する最低内圧に収まることが要求され、これはイベント中、IMSAによって監視される。

 ウェザーテック選手権スポーティング・レギュレーションの附則3.6.6.Eに記載されているとおり、運用要件を守らない場合はさまざまな罰則の対象となり、第57条に記載されている全範囲において罰せられることがある。

 HPDホンダ・パフォーマンス・デベロップメントによるこの違反の発見は、IMSAが公式レース結果を発行した後になされた。

 チームとドライバーは、このレースで獲得したウェザーテック選手権350ポイントのうち200ポイント、ミシュラン・エンデュランス・カップのチームとドライバーの全ポイント、そしてレース賞金を失い、さらに50,000ドル(約686万円)の罰金を科せられた。

 加えて、チームオーナーのマイク・シャンクは6月30日までの保護観察(執行猶予)処分、エンジニアのライアン・マッカーシーはIMSAのクレデンシャルを剥奪され、無期限の出場停止処分となった。

 なおIMSAの規定により、公式レース結果に変更はなく、MSRは優勝、レーストロフィー、優勝者に与えられるロレックスの時計を保持する。

 その他のチームとドライバーは、公式レース結果に記載された順位に応じたポイントと賞品を保持し、GTPコンストラクターポイントには変更がない。

 この発表の後、MSRから出された声明には「我々はシリーズの決断を受け入れ、責任を取る」と記されている。

「アキュラ、HPD、そしてすべてのパートナーに謝罪したい。我々はこの問題に社内で対処し、責任者であったチームメンバーはもう我々の組織から離れている」

「チーム、ドライバー、そしてすべてのパートナーが、この新しいLMDhマシンの開発に費やした多大な努力に対し、このエラーが影を落とすことを我々は望んでいない」

「我々はこの問題を解決し、セブリング12時間レースでカムバックを果たすことに全力を注いでいる」

 この獲得ポイント剥奪により、ウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティ・オートスポート10号車アキュラARX-06のリッキー・テイラー/フィリペ・アルバカーキ/ルイ・デレトラズがGTPクラスの選手権リーダーとして、来週末の第2戦セブリング12時間レースに臨む。

 一方、MSRのドライバーたちはランキング最下位へと転落した。

2022年に続き2年連続で“スパイダーマン”のごとくフェンスをよじ登るMSRの面々 2023年IMSA開幕戦デイトナ24時間レース
2022年に続き2年連続で“スパイダーマン”のごとくフェンスをよじ登るMSRの面々 2023年IMSA開幕戦デイトナ24時間レース


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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