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投稿日: 2017.07.09 20:57
更新日: 2017.07.10 13:25

アクシデントにトラブル・・スーパーフォーミュラ第3戦富士決勝で何が起きていたのか

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スーパーフォーミュラ | アクシデントにトラブル・・スーパーフォーミュラ第3戦富士決勝で何が起きていたのか

 予選日に続いて、決勝日もスタート時で気温34度、路面温度48度という真夏日並の高温下での開催となったスーパーフォーミュラ第3戦富士。レース中盤以降にさまざまなアクシデント、トラブルが発生して優勝争いに大きく影響してしまったが、編集部で把握できたアクシデントの状況をまとめた。

●山本尚貴(TEAM MUGEN):タイヤトラブル

 25周目のストレート走行時に左リヤタイヤがバースト。数周前からバイブレーションを感じており、タイヤ交換の準備を進めていた最中だっただけに、「1周前にピットに入っていれば・・・」と悔しいアクシデントになってしまった。

 原因はこれからの調査によるが、デブリの可能性や、山本は前日の予選時からセクター2(コカコーラー・コーナーから100R〜ヘアピン〜ダンロップコーナー手前)の高速区間が速く、タイヤへの負荷が大きかった影響も考えられる。いずれにしても、トップと同じ1分26秒台でラップタイムを刻み、表彰台が確実な状況だっただけに悔しい結果になってしまった。

●山下健太(KONDO RACING):タイヤトラブル

 山本尚貴のアクシデントから3周後の28周目、100Rを抜けたところで山下健太のマシンが挙動を乱し、左リヤタイヤがバースト。チームによると事前の予兆はなかったようで、突然のアクシデントだったという。4番手を走行中でポイント獲得が確実な順位だっただけに、こちらも悔しさはひとしお。

 山本、山下ともにタイヤのアクシデントが起きてしまったが、ヨコハマタイヤの開発を担う秋山一郎エンジニアによると、「原因はこれから調べることになりますが、アクシデントに遭ったマシンに限らず、多くのチームで私たちの推奨値よりも低い内圧でタイヤ使用している状況があります。そこはこれから改善していかないといけません」と、今後についての課題を述べた。

 今回のレースでもタイヤ無交換、または2輪のみの交換で上位フィニッシュしたドライバーがいるように、現在のヨコハマタイヤのライフ、耐久性が高いため、チーム側としては推奨値よりも内圧を低くして接地面を拡大し、少しでも多くのグリップを得ようとする傾向がある。

 タイヤメーカーからの推奨値はあくまで推奨であり、実際の内圧を設定するのはチーム側の判断になるが、勝利のためにギリギリを攻めるのはレース屋としては当然の手段でもある。

 F1ではピレリタイヤの内圧について、チーム側とタイヤメーカーの問題が深刻化。最終的には主催者側がグリッド上で任意に数台の内圧を測定し、違反していた場合、重いペナルティを科す規定が設けられたが、果たして今後のスーパーフォーミュラではどのような対応をすべきか。これからの課題になるかもしれない。

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