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投稿日: 2017.08.15 18:57
更新日: 2017.08.15 19:37

国内トップフォーミュラ名レース3選第1回:2013年/ツインリンクもてぎ20周年企画

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スーパーフォーミュラ | 国内トップフォーミュラ名レース3選第1回:2013年/ツインリンクもてぎ20周年企画

 1997年に開場したツインリンクもてぎ。以来、もてぎロードコースでは毎年、国内トップフォーミュラの激闘が展開され続けている。そのなかでも珠玉といえるレースを厳選し、今年のスーパーフォーミュラ第4戦もてぎを前に振り返る。

 最初に取り上げるのは、スーパーフォーミュラ初年度の2013年8月に開催された同年第4戦、中嶋一貴が素晴らしい勝ち方をしたレースにスポットライトをあてる。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

 全日本選手権のかかったトップフォーミュラシリーズの名称がフォーミュラ・ニッポン(FN)からスーパーフォーミュラ(SF)にかわったのは2013年のことだった。現在も使用されているワンメイクシャシーのダラーラSF14が導入されるのは翌年で、2013年は引き続きスウィフトFN09(2013年はSF13と呼ばれた)を全チームが使用、エンジンはトヨタとホンダの3.4リッターV8自然吸気、タイヤはブリヂストンというシーズンだった。

 さてモータースポーツには、時に「リザルトがものを言う」レースが生まれることがある。2013年SF第4戦もてぎこそは、まさにその代表例だろう。レース内容とは関係なく、リザルトを見ただけで重みがズシリと伝わってくる、そんな一戦だ。

■2013年SF第4戦もてぎ 決勝リザルト

優勝:中嶋一貴(2012年FNチャンピオン)
2位:A.ロッテラー(2011年FNチャンピオン)
3位:L.デュバル(2009年FNチャンピオン)
4位:J-P・デ・オリベイラ(2010年FNチャンピオン)

 直近4シーズンの王者が上位に居並ぶなか、強力な外国人ドライバーたちを抑えて勝ったのが一貴だった。しかもこのレース、“リザルト以上の価値”もまた内包していたのである。

 レースを振り返っていこう。予選でポールポジションを獲得したのは一貴(トムス)。ただ、この週末の彼はセッティング面で必ずしも盤石の自信を得られてはいなかった。特に燃料を多く積む決勝に向けては小さくない不安も感じていた。

 さらにレース直前には雨がコースを襲う。一貴も雨が苦手なドライバーではないが、後方に“ちょい濡れスリック”の状況を得意中の得意とする外国人チャンピオン経験者たちが控えるなか、ポールシッターには心中穏やかならぬところもあっただろう。

 予選2番手はロイック・デュバル(チームルマン)、同3番手にジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(インパル)、そして同5番手にはアンドレ・ロッテラー(トムス)。名前を並べただけでも恐ろしいラインアップである(トムス、チームルマン、インパルはいずれもトヨタ勢)。

 しかし一貴は素晴らしいスタートで首位をキープし、そのままオープニングラップを終えた。1周終了時、後方2~4番手の順位はロッテラー~デュバル~オリベイラに。その後もしばらく続いた“ちょい濡れ”の路面状況のなかで一貴はトップを守り続ける。

2013年のフォーミュラ・ニッポン第4戦ツインリンクもてぎで走行する中嶋一貴
2013年のフォーミュラ・ニッポン第4戦ツインリンクもてぎで走行する中嶋一貴


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