レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

投稿日: 2017.08.17 19:16
更新日: 2017.08.17 21:15

国内トップフォーミュラ名レース3選第3回:1999年/ツインリンクもてぎ20周年企画

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


スーパーフォーミュラ | 国内トップフォーミュラ名レース3選第3回:1999年/ツインリンクもてぎ20周年企画

 1997年に開場したツインリンクもてぎ。以来、もてぎロードコースでは毎年、国内トップフォーミュラの激闘が展開され続けている。今年のもてぎ戦を前に、選りすぐりの名レースを紹介する短期連載の最終回は、1999年10月のフォーミュラ・ニッポン第9戦、本山哲と道上龍の名勝負だ。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

 1999年はフォーミュラ・ニッポン(FN)のシャシー刷新年だった。当時はワンメイクではなく、レイナード、ローラ、Gフォースという3社の競合。ただ、日本市場参入からまだ時間が経っていないGフォースは輸入代理店だった名門ノバエンジニアリングの1チーム体制で、それ以外のチームは従来の図式通り、レイナードとローラの2大勢力に(ほぼ半々に)分かれて戦うこととなった。なお、当時はエンジンが無限MF308の実質ワンメイク、タイヤはブリヂストンのワンメイク。

 開幕前のテストで異常事態が発生する。レイナード99L、圧倒的に優勢。というよりは、ローラB99/51が走らなすぎる……という状況だった。

 国内トップフォーミュラにおいて、レイナードとローラのパワーバランスがここまで一方的に偏ったのは初めてといってよかっただろう。シーズンが始まるとレイナードの優位はリザルト的にも明確なものとなり、ローラを捨ててレイナードに乗りかえるチームが増えてくる。

道上龍
道上龍

 全10戦のシリーズが第9戦もてぎを迎える頃には、参戦全21台中、ローラは4台のみに。そのうちの2台はムーンクラフトチーム、ドライバーは道上龍と影山正彦だった。

 そしてムーンクラフトといえば、空力の巨匠・由良拓也である。チームは由良を中心に可能な限りの空力的モディファイをローラに施した。努力の甲斐あって徐々に効果もあらわれるようになってきた状況で迎えたのが、終盤第9戦のもてぎだった。

スタートダッシュを決めた道上龍、オープニングラップを首位で終える
スタートダッシュを決めた道上龍、オープニングラップを首位で終える

 道上は予選でシーズン最高となる4番グリッドを獲得。そして彼は、1コーナーまでの距離が長いとはいえないもてぎのスタートで見事なダッシュを決めてみせる。

 グランドスタンドの観客、そしてムーンクラフトのピットも大いに沸き立つ瞬間であった。道上はオープニングラップを首位で終える。

本山哲をかわし首位を走る道上龍
本山哲をかわし首位を走る道上龍


関連のニュース