5月25日、全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の専有走行がスポーツランドSUGOで行われた。トップに立ったのは石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)。このセッションでは、石浦のトップタイムから1秒以内に16人が入る接近したタイム差となった。
前戦オートポリスでは悪天候のために決勝レースが中止。そのため今回、各チームとも、状態のよいタイヤを持ち込んでいる。そういったタイヤ事情も絡み合い、金曜日に行われた専有走行のタイム差は僅差になった。トップの石浦から16番手のトム・ディルマン(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)まで、タイム差は1秒以内。19番手の大嶋和也(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)が約1.2秒差という超接近した結果となったのだ。
もちろん金曜の専有走行は、セッティング出しやタイヤの確認がメインでタイム出しが目標ではないため、これはあくまでも参考タイム差ではある。とはいえ、完全に無視できないのも事実だろう。
「今のところいい手ごたえを感じている」と言うのは、1分7秒151でトップタイムをマークした石浦だ。
「今までこのSUGOがうちのチームにとって鬼門だったんです。2年前、2台そろって予選Q1落ちした“惨敗”のレースもありました。ヨコハマタイヤになってからうまく成績が出せず悩んでいたんです」
「ただ、去年のレースウイークから(マシンが)コースに合ってきた感触があって、それをヒントに今年、普段とはまったく違う流れのセッティングでクルマを造ってきました。今のところ、それにいい手応えを感じていてタイムにも表れています」
ただ、いい感触をつかみながらも、石浦は明日の予選に向けて楽観視はしていない。走行を重ねるごとに路面状況がよくなれば、全体的にタイムも縮まってくる。
「ここから予選に向けてタイムも上がっていくはずなので、その状況に合わせることができれば、上位で予選を終えられるかなと思ってます。前戦、予選は残念な結果でしたけど、そのなかでミディアムタイヤとソフトタイヤの使いこなし方が見えました。そのヒントを生かしたいと思います」
ちなみに石浦、この専有走行ではコースアウトを喫していたのだとか。「ハイポイントでコースアウトして、縁石の上で跳ねちゃったんですよ」と苦笑い。
「そのときにマシン(のボトム)を激しく打っちゃったんです。メカニックさんに入念にチェックしてもらわなくちゃいけませんし、(明日の走行では)その影響が出なければいいなと思います」