スポーツランドSUGOで行われている全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦、予選Q1を終えて情報が錯そうしていた。Q1終了時点まではタイミングモニター上で5番手につけていた関口雄飛（ITOCHU ENEX TEAM IMPUL）が、理由が不明なままノックアウト表示に変更になったためだ。
Q1の状況を整理しておこう。Q1残り時間2分ほどで、トム・ディルマン（UOMO SUNOCO TEAM LEMANS）がSPアウトコーナーでコースアウト。赤旗が提示された。
これによるセッション中断は約20分にわたり、13時59分に再びセッション再開。残り時間2分20秒で走行が再開されると、この時点でまだアタックできていなかった平川亮（ITOCHU ENEX TEAM IMPUL）やニック・キャシディ（KONDO RACING）、野尻智紀（DOCOMO TEAM DANDELION RACING）がアタックを行い、Q2進出を決めている。
チェッカーが振られたとき、関口は5番手につけていた。しかし、Q1終了後まもなく、タイミングモニターの表示が変わったのだ。関口は16番手、つまりQ1ノックアウトゾーンに順位を落とし、代わりにそれまで15番手だった山下健太（KONDO RACING）が14番手に浮上し、Q1ノックアウトだと思っていた山下は、慌ててコクピットに戻った。
関口がなぜ16番手になったのか。その理由は明らかにされないまま、セッションはQ2へと進行していく。関口は困惑の表情を浮かべ、星野一義監督が状況確認のためにピットビルに向かう様子がモニター上に映し出された。
公式予選終了後、ITOCHU ENEX TEAM IMPULのチーム関係者に話を聞いたところによると、Q2の走行準備をしているとモニター上の関口のポジションが急に落ちたことがわかり、その理由は不明だったという。
そのためチームは大会運営側に理由を確認。関口の5番手タイム抹消は、黄旗中にマークしたタイムだったことが理由だと説明された。セッション終了後の順位変更ということで、今回の結果について抗議文を出している。
大会運営側はそれに対し、抗議を受理。ITOCHU ENEX TEAM IMPULが提出した抗議料10万4800円を返金し、大会競技長に注意喚起を行った。
さらに大会運営側が発行した総合正式結果表のなかで、「公式予選中、黄旗提示区間を走行した車両の当該周回タイムは、公式予選結果として採用しない」（全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則第27条8）に基づき、関口の5番手タイムが抹消されたことを正式に発表している。
抗議料返金、大会競技長への注意喚起があったことは公式通知としてサーキットに周知された。ただ、関口のグリッドは16番手のままだ。
