5月26日にスポーツランドSUGOで行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の公式予選。午前のフリー走行で好調ぶりをみせながらも、予選で結果を残せなかったドライバーにはなにが起きていたのだろうか。
予選Q1で約20分に渡る赤旗中断があったほか、Q1終了後には関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)のベストタイムが抹消、Q1敗退の16番手に降格されるなど、公式予選はSUGOらしい荒れた展開となった。
そんな予選ではフリー走行などで上位につけながらも予選結果につながらなかったドライバーも複数名いた。今回はトム・ディルマン(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)、塚越広大(REAL RACING)、石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)に焦点をあわせ、予選セッションで何が起きていたのかをふり返る。
■トム・ディルマンの場合:トラフィックと電気系トラブルに泣く
ピエトロ・フィッティパルディの代役としてUOMO SUNOCO TEAM LEMANSの7号車をドライブしているディルマン。金曜専有走行こそ16番手だったが、土曜午前のフリー走行は12番手、トップと0.612秒差まで迫り、調子を上げていた。
しかし、予選Q1のアタックラップで、ディルマンは「一度目のアタックラップでは(ジェームス)ロシターに計3回も前を抑えられてしまった」という。
「彼に何が起きていたのか知らないけど、最後はブロックするような動きだったように思えたよ」
「2回目のアタックもいいペースで走っていて、1分5秒8前後のタイムが出そうだった。だけど、そこで突然、電気系のトラブルが起きてしまったんだ。他のドライバーのアタックを邪魔しないよう、コース脇によけてマシンを止めた」
「かなり残念な結果だったよ。Q2には進めていたと思うし、ソフトタイヤでの感触も良かったからね」
タイムを記録できないままマシンを止め、予選に出走した車両のなかでは最後尾の18番手に終わったディルマン。迎える27日(日)の決勝は自身にとってスーパーフォーミュラ初レースとなる。
「オーバーテイクは難しそうだし、後方からのスタートだから、戦略が鍵になるだろうね」とディルマン。
「レースに向けたセットアップや燃料を積んだ状態で走った経験もないから、明日のフリー走行で感触をチェックしたい」
「あとはクリーンなところで走り続けてファステストラップを記録して、その結果いい順位につけられたらいいね」