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投稿日: 2018.07.04 15:30
更新日: 2018.07.04 20:09

「ダウンフォースはF1マシンと同等レベル」ダラーラSF19プロジェクトリーダーが語る新型マシン開発背景

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スーパーフォーミュラ | 「ダウンフォースはF1マシンと同等レベル」ダラーラSF19プロジェクトリーダーが語る新型マシン開発背景

 スーパーフォーミュラの2019年からの新型マシン『SF19』のシェイクダウンテストが7月3日に富士スピードウェイで行われ、午前セッション後にはJRP(日本レースプロモーション)の倉下明社長と『SF19』の製作を受けもったイタリア・ダラーラアウトモビリ社のSF19プロジェクトリーダー、ファビオ・グリッパ氏が登壇。SF19のこれまでの開発について振り返った。

 SF19はSF14の『クイック&ライト』のコンセプトを踏襲した、まったく新しく開発されたマシンながら、速さ、オーバーテイクのしやすさ、そして安全性に加え、「SF14のパーツを多く流用できるように」(JRP倉下社長)コストパフォーマンスも配慮されたマシンであることが会見で明らかになった。

 また、SF19の発表と同時に2019年のスーパーフォーミュラの開催概要の一部も明らかになり、来期もヨコハマタイヤの2スペックが継続され、エンジンは年間2基の使用から、年間1基の使用基数となり、コストパフォーマンスのさらなる効率化が進められることになった。

 現在のSF14で使用されるOTS(オーバーテイク・システム)や、F1で今シーズンから採用されているハロ(コクピット保護デバイス)のSF19での搭載については現在も検討中であるとして、今後の発表を待つことになる。

 SF19の諸元は全長/全幅/全高/ホイールベースが5,233/1,900/960/3,115(mm)となっており、SF14の5,268/1,910/960/3165(mm)と比較すると、全長は35mm短くなり、横幅は10mm細くなっている。この中で特筆すべきはホイールベースが50mm短くなっていることか。見た目の印象もそうであるが、SF14よりも胴が短く締まったフォルムとなった印象でマシンのバランスがさらによく見え、回頭性に優れたイメージを想像させる。

 SF14とは共通パーツが多いというが、マシン重量はSF19の方が軽いとのことで、フロントタイヤが左右それぞれ10mmずつ幅広になったことと合わせて、コーナリング速度は今まで以上に高まることは間違いなさそうだ。

 SF19の開発の経緯については、今回の発表会でダラーラのSF19開発リーダー、ファビオ・グリッパ氏が解説したので、その抜粋を記す。

「SF19をデザインするにあたっては、日本の精神性、日本の心、ピュア・レースという日本を表現するアグレッシブなレースになるようなテーマでデザインをしました。ピュア・レースのフィロソフィーをもとに、現在の安全規定に沿って(剛性を上げる必要があり)世界的にフォーミュラカーの重量は重くなっているのですが、その安全規定を満たしながら、SF19は現在のF1マシンよりも80kg軽く製作できたことを誇りに思っています。その安全規定と重量を達成させるために、このカウルの中はすべて見直して、あらゆる最新技術を投入して軽く製造することができました」

メディアにマシンの開発ポイントを熱心に説明するダラーラSF19プロジェクトリーダーのファビオ・グリッパ氏

F1の最新トレンドのUシェイプウイングを採用し、フロントウイングはSF14よりもフラップはひとつ増


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