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 ツインリンクもてぎで8月16~17日に開催される、全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦。後半戦の幕開けとなるこの大会に、ふたりのドライバーが代役参戦として2シーズンぶりにスーパーフォーミュラに参戦する。中山雄一とジョアオ・パオロ・デ・オリベイラだ。

■中山雄一「いったんすべて忘れて走れることを楽しみたい」

 2016年ぶりに、かつて在籍していたKCMGからスーパーフォーミュラに参戦する中山。レギュラードライバーである小林可夢偉がWEC世界耐久選手権に参戦するため、代役参戦として第5戦に登場した。

 金曜専有走行を前に中山に話を聞くと、スーパーフォーミュラに参戦していた3年間の悔しさが伝わってきた。

「参戦しなくなってから、スーパーフォーミュラは見るレースになってしまいました。あのころと今のレースを比較しながら、悔しさや『あのときこうだったら』という思いなどがあるなかで、今回のお話をいただいたんです。またスーパーフォーミュラで走れることについて、僕のなかでいろいろな感情があります」

 中山は2014年から2016年までKCMGからスーパーフォーミュラに参戦していた。しかし、その3シーズンは思うような結果を残せず、ランキングも低迷。2017年にはシートを失った。

「うまくいかなかった3シーズンで、ほとんどが自分の思い通りにいかないレースばかりでした。悔しい気持ちでシーズンを過ごして、スーパーフォーミュラに乗れなくなってしまいました。だから、スーパーフォーミュラに対して、僕のなかではいいイメージがありませんでした」

「でも、今回のように1回限りで走るなかでは(そういったイメージは)足かせになると思うので、すべて忘れてこの環境で走れることを楽しみたいです」

 2シーズンぶりに乗るスーパーフォーミュラに対し、不安もある。

「どんなクルマだったか、体が忘れていると思うので、どのレベルで自分が走れるのか不安はあります。外から見ていてもスーパーフォーミュラはすごく難しいんです。僕が乗っているときもそうでしたが、そのときより(難しい)。(今回のレースで)トップだった選手が次のレースに行くと最下位になったりしますからね」

 タイヤも変わった。中山が参戦していたころのスーパーフォーミュラは、ミディアムの1スペックのみ。2016年のもてぎ戦では今シーズン同様にミディアムとソフトの2スペックタイヤを経験しているが、もちろん今シーズンのタイヤで走行したことはない。

「2016年のソフトタイヤが今シーズンのミディアムになっている感覚だと思います。2016年よりもミディアムとソフトの差がはっきりと出ているようです。レースでは、予選がだめでも決勝では追い上げるチームやドライバーがあったりします。その点、どんなことが起きるかわからないから楽しみですね」

 最後に、今大会での意気込みを聞くと、「ルーキーのつもりで戦いたいです」とはにかんだ。

「具体的な目標で言うと、これまでスーパーフォーミュラでは1.5ポイントしか取っていないのでそれを更新したいんです。それから、予選でQ3に行ったことも2回しかないから、Q3に行きたいですね。Q3に行くと、Q1、Q2とはまるで違った予選が待っているんです。そのときのマシン、路面感覚を体感したいです。自分の力を最大限に発揮出来たら、楽しいだろうなと思います」

 あくまでの2016年までの思いは抑えて戦いたいと語る中山。しかし言葉の端々から当時のレースを雪辱したい気持ちが感じられた。

中山雄一(carrozzeria Team KCMG)
中山雄一(carrozzeria Team KCMG)

■ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ「ステップ・バイ・ステップで前進」

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