全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦の決勝レースが9月9日、岡山国際サーキットで行われ、セーフティカー先導によるスタートからレース中断、そして合計3度のセーフティカー導入を経て、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が今季初優勝を飾った。
前日に行われた予選同様、決勝日も天候には恵まれなかった。午前中に行なわれたフリー走行では完全なウエットコンディションのなか行われ、開始5分過ぎには塚越広大(REAL RACING)がモスSでクラッシュ。塚越はセッション終了後にエンジン交換を行ったため10グリッド降格のペナルティを受け、7番グリッドから17番グリッドスタートとなっている。
雨による影響はタイムスケジュールの変更にまで及んだ。当初は荒天を鑑みて決勝レースのスタート時間を10分早め13時55分開始とアナウンスされていたが、その後の天候の変化によりさらにスケジュールが変更。最終的には14時55分スタートとなっている。また、周回数も当初予定されていた68周から54周に減算され、最長レース時間も70分と定められた。
スタート進行が始まるころには雨は弱まっていたが、スタート時間が近づくにつれ再び雨模様に。14時55分のレーススタート直前に、セーフティカー先導によるスタートとなることが宣言された。
セーフティカー先導により、各車予選で獲得したグリッド順に隊列を組んで淡々と周回を重ねていく。スタート時にはナレイン・カーティケヤン(TCS NAKAJIMA RACING)が発進できず一時グリッド上にとどまっていたが、すぐに最後尾に着く形でマシンをスタートさせている。
天候の回復を待ちながらセーフティカーランで周回が重ねられていたが、7周目でレッドフラッグが提示され、レースは赤旗中断となった。各マシンは再びグリッド順に並び、レースの再開に向け待機する。
ダブルヘアピン付近に大きな川ができるなど、コースコンディションはかなり厳しい状況だった。赤旗中断中にインタビューに答えた小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)などドライバーは口々に視界の悪さを訴えていた。
その後、16時10分からレース再開がアナウンスされ、約55分の赤旗中断を経て、残り時間51分で再びセーフティカー先導でレースが再開。映像上では、各車が上げる水しぶきが少なくなったように見られた。
約10分間にわたりセーフティカーランが続いたが、12周目を数えたところでついに、実質のレーススタート。するとすぐに2番手の可夢偉が一気にトップの関口に迫る。
可夢偉はセーフティカーランが明けてすぐさまオーバーテイクシステムを使い、トップの関口の背後につけると、そのままテール・トゥ・ノーズでオーバーテイクのチャンスを伺う。