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投稿日: 2018.10.28 16:02
更新日: 2018.10.28 20:58

山本が劇的逆転チャンピオン!最終戦最終ラップ、キャシディと0.6秒差の直接対決を制す

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スーパーフォーミュラ | 山本が劇的逆転チャンピオン!最終戦最終ラップ、キャシディと0.6秒差の直接対決を制す

 全日本スーパーフォーミュラ第7戦の決勝レースが10月28日、鈴鹿サーキットで行われ、山本尚貴(TEAM MUGEN)が優勝を飾った。ランキング2位の山本はランキングトップのニック・キャシディ(KONDO RACING)との接戦を制し、1ポイント差で逆転チャンピオンに輝いた。

 気温21度、路面温度23度、ドライコンディションで決勝レースは始まった。グリッドでは山本はソフトタイヤでスタートし、キャシディはミディアムタイヤを選択し、戦略が分かれた。ポールポジションから好スタートを決めた山本は、1コーナーにトップで飛び込みレースリーダーの座を確保する。

 山本と2018年のチャンピオンを争うランキングトップのキャシディは4番手でポジションを守るも、5番手の塚越広大(REAL RACING)に迫られる。一方、同じくチャンピオン争いを展開する石浦は10番手でオープニングラップを終えている。

 塚越にテール・トゥ・ノーズで背後につかれたキャシディは2周目の1コーナー飛び込みでソフトタイヤスタートの塚越に交わされ、順位を落とす。キャシディがファーストスティントで選んだミディアムタイヤはソフトタイヤに比べて温まりも遅く、序盤のペースではソフトタイヤ勢に及ばず我慢のレースとなった。

 一方、ソフトタイヤを履いた山本はキャシディとは逆に序盤からペースを上げ、5周目を終えるころには2番手の山下健太(KONDO RACING)との差を約3.1秒にまで広げる。

 6周目に入ると、ピットストップを行うドライバーが現れ始める。計算上はこのタイミングで給油を行えば残り周回数をピットストップなしで走り切ることができるため、各車のピット戦略に注目が集まった。

 トム・ディルマン(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)、小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)などがピットストップを終えるなか、チャンピオン争いを展開する3人のうち、石浦が最初に動いた。

 9周を走り切ってピットに戻った11番手走行の石浦は、ソフトタイヤからミディアムタイヤに交換。12.4秒のピット作業でコースに戻っている。ソフトタイヤで長く走るのが今年のスーパーフォーミュラの定石だが、石浦がここからタイトル獲得するには、山本、キャシディと異なった戦略でセーフティカーなどの外的要因に賭けるしかない。石浦は早めのピットでその可能性に賭ける戦略を採った。

 一方、トップを走る山本は石浦と同様にファーストスティントにソフトタイヤを選択しているが、タイムの速いソフトタイヤをできるだけひっぱる戦略、ただ、リスクはセーフティカー、そして2番手山下のアンダーカットだ。山本尚貴はキャシディの順位を考えると勝利を挙げることしかチャンピオン獲得の可能性はない。

■ソフトタイヤに交換したキャシディが驚異の追い上げで山本に迫る

スーパーフォーミュラ第7戦鈴鹿のスタートシーン
山本尚貴(TEAM MUGEN)
ニック・キャシディ(KONDO RACING)と競り合う中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)


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