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投稿日: 2019.12.04 22:27
更新日: 2019.12.05 11:39

ダウンフォース、首の痛み、恐怖心。SFルーキーテストに参加した若手ドライバーが感じ取った手応えと課題

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スーパーフォーミュラ | ダウンフォース、首の痛み、恐怖心。SFルーキーテストに参加した若手ドライバーが感じ取った手応えと課題

 鈴鹿サーキットで行われている全日本スーパーフォーミュラ選手権の合同テスト・ルーキードライバーテスト。今回のテストには今季のレギュラードライバーに加え、さまざまな顔ぶれが並んだ。文字どおり、今回がスーパーフォーミュラSF19のドライブが初めてになるルーキードライバーだけでなく、過去にスーパーフォーミュラに参加した経験を持つドライバーたちも参加。そのドライバーたちにテスト初日を終えた感想、2019年シーズンより導入された新シャシー『SF19』の感想、他のカテゴリーとの違いを聞いた。

 まずは、テスト初日を走行6番手で終えたサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)。フェネストラズは今年の全日本F3選手権で8勝を挙げてタイトルを獲得した実力を持つドライバーだ。

 午前の走行を終えた段階で話を聞くと、フェネストラズは「とても良かったよ。すべてがとても速くて、ダウンフォース、パワー、スピードなどすべてが信じられないくらいだった。最初の1周目はとてもハッピーで笑顔になったね。ゆっくりと学んで、ステップ・バイ・ステップで進んでいくことが重要だ。とても楽しんでいるし、2回目の走行が楽しみだよ」と語った。

「(SF19は)本当に信じられないようなクルマだ。こういったハイレベルのカテゴリーで走るのは初めてだけど、非常に速いし、クルマはスムーズでとても良い。まるで巨大なビーストみたいだ。本当にいいクルマだね」

ダウンフォース、首の痛み、恐怖心。SFルーキーテストに参加した若手ドライバーが感じ取った手応えと課題
KONDO RACINGからテストに参加したサッシャ・フェネストラズ

 フェネストラズが今日の走行で最も驚いたのは、ダウンフォースだったという。

「パワーはもちろんだけど、ダウンフォースとブレーキングが信じられないほどすごいね。F3マシンよりも全然大きい。何キロの違いがあるのかはわからないけれどね。それに、F3ではブレーキを踏んでいたのに、(SFでは)多くのコーナーでブレーキを踏まない。たくさんのダウンフォースがあるから、コーナーでクイックに走れる」

「まだ学ぶことがたくさんある。最初のテスト、最初のセッションだし、たくさんのラップを走れてポジティブだ。学ぶべきことはたくさんあるし、(学ぶスピードは)とてもゆっくりだけど、来年に向けて良いになるといいね」

 次に午後のみテストに参加し総合11番手だった大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)。テスト参加は4、5日前に決まったばかりだった。

ダウンフォース、首の痛み、恐怖心。SFルーキーテストに参加した若手ドライバーが感じ取った手応えと課題
午後のみ走行した大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)

「自分の思っている以上に速いだろうなと思って乗り込んだはずだったのですが、びっくりするくらい、予想よりもだいぶ速いなと感じました。オンボード映像を見るのと実際に自分の目線で操作するのとは全然違うというのが第一印象です。最初の方はだいぶ苦戦しました」

 そう話す大湯は、まだ完全にマシンには慣れることができていないというが、チームの“色”の違いを感じたと語った。

「SF19と比べるとはF3はカーボンブレーキではないですし、スピードももちろん違いますし、ダウンフォースはケタ外れに違う。それから、それぞれのチームにセットアップの“色”があると思うのですが、その色の違いというか、ベースとなっているものがだいぶ違うんだろうなと感じました」

「反省点はいっぱいあります。マシンの限界を探りきれずに終わりました。それでも徐々に慣れてきているので、全然ダメというわけではないです。明日は自分の最大限(のポテンシャル)を出せるようにしたいなと思います」

 そして大湯とマシンをシェアしたのが大津弘樹。大湯も大津も今年は全日本F3を戦ったが、やはりF3との違いは大きようだ。

ダウンフォース、首の痛み、恐怖心。SFルーキーテストに参加した若手ドライバーが感じ取った手応えと課題
TCS NAKAJIMA RACINGからテストに参加した大津弘樹

「SF19に初めて乗りました。チームとしては、アレックス(パロウ)が乗ったクルマなので速いというのはわかっていますし、そこでの不安はなかったので、自分の完熟がメインでした。上位に入れるのは嬉しいですが、まだまだやることはたくさんあります」

「めちゃくちゃコーナリングスピードが速いです。特にS字のセクター1が速いですね。でもF3も(製造元のシャシーは同じ)ダラーラなので、SF19にはそれほど変なクセも感じなかったですし、走り出しから乗りやすいクルマでした」

 スーパーフォーミュラでの初走行を終えて、ソフトタイヤでのグリップ力の高さに驚いたと話した大津。冒頭で話した通り、改善に向けてまだまだ伸ばしていきたいところがあるとのことだ。

「精度を上げないといけないですね。トラクションのかけ方が難しく、パワーがある反面リヤタイヤがホイールスピンしやすいので、うまくトラクションを繋げたい。特にデグナーですね。デグナーコーナーひとつ目、ハイスピードコーナーを全体的にもう少し速度を上げる必要がある思いました」

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