投稿日: 2020.05.17 21:00
更新日: 2020.05.18 09:30

トップドライバーたちのバトルと戦略が激突! SFヴァーチャルシリーズは坪井翔が制す


スーパーフォーミュラ | トップドライバーたちのバトルと戦略が激突! SFヴァーチャルシリーズは坪井翔が制す

 5月17日、スポーツ専門テレビ局のJ SPORTS2/J SPORTSオンデマンドで、全日本スーパーフォーミュラ選手権を運営する日本レースプロモーション(JRP)が開催したバーチャルレース『JAF認定 スーパーフォーミュラ・ヴァーチャルシリーズ スペシャルラウンド』が放映された。レースは終盤まで白熱したトップ争いが展開され、坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)が優勝を飾った。

 この『JAF認定スーパーフォーミュラ・ヴァーチャルシリーズ スペシャルラウンド』は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、序盤戦が開催延期となってしまっているスーパーフォーミュラのバーチャルレースだ。プレイステーション4用ソフトウェアのグランツーリスモSPORTを使って、本来5月17日に決勝が行われる予定だった第3戦の舞台、オートポリスを舞台に争われた。

■予選:ルーキー大湯が驚速タイムを記録しポールポジションに

 すでに5月14日に収録が終わったこのレースだが、当日はオンライン会議ツールのZOOMを使ってドライバーズブリーフィングが行われ、残念ながら前日にエントリー取り止めとなった大嶋和也(ROOKIE RACING)をのぞく16名のドライバーが参加し、まずリハーサルを経て、1台ずつが1周アタックするスーパーラップ形式で予選が行われた。アタック順は、ルーキードライバーは年齢順、その他は現実の2019年のドライバーズランキング順で決まった。

 まず最初にアタックしたのはサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)で1分25秒317というベースタイムを残すが、続いてアタックした大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が1分23秒939という圧倒的なタイムをマークしていく。それもそのはずで、大湯は現役プロドライバーでありながら、『全国都道府県対抗 eスポーツ選手権 2020 KAGOSHIMA』で神奈川1位、全国3位という記録を出した実力者。他ドライバーたちも思わずZOOM画面で驚きの表情を浮かべる。

 続くセルジオ・セッテ・カマラ(Buzz Racing with B-Max)は、B-MAX Racing Teamのファクトリーからの参戦だが、アタック後半にまさかのコースアウト。セッテ・カマラはドリンク片手に「仕方ない」という表情を浮かべた。また、タチアナ・カルデロンの代役参戦の道上龍(ThreeBond Drago CORSE)は1分25秒704で現役SFドライバーに負けないタイムを記録した。

 道上に続いてはSFに現役参戦するドライバーたちが登場。牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)1分24秒923をマークするも、大湯のタイムにはなかなか及ばない。坪井が1分24秒135、平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が1分24秒537、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分24秒277、小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)は1分24秒969、山下健太(KONDO RACING)は1分24秒707と24秒台が続くも、やはり大湯の1分23秒台が図抜けた存在となった。

 一方「コントロールパッドでやっている人たちにできることをみせたい」と、唯一ハンドルコントローラーを使わずレースに参加した野尻智紀(TEAM MUGEN)は1分24秒603とパッドとは思えぬ速さをマークした。

 16人のドライバーのなかで最後のアタッカーとなったのは、2019年チャンピオンのニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)だが、1分26秒145と苦しい予選に。この結果、予選はルーキー大湯が「練習してきたので自信はありました」と1分23秒939でポールポジションを獲得。坪井が1分24秒135で2番手、福住が1分24秒277で3番手。平川が1分24秒537で4番手につけるグリッドとなった。

■決勝:序盤から激しいトップ争いに。ピット戦略が分かれる

 休憩を挟んで迎えた決勝レースは32周。スリップストリーム設定は弱で、コーナリング時のダウンフォース抜けを抑制してある一方、燃料消費倍率やタイヤ摩耗消費が厳しく設定してあり、1回のピットストップ義務づけがあるため、その際にきちんと燃料補給を行わなければ、4周ほど燃料が足りなくなる設定となっていた。

 スタートでは、ポールポジションの大湯が好スタートを決めるも、インから福住、坪井が伸び1コーナーへ向け非常に激しい首位争いが展開されるが、そのなかで接触が起き、大湯、福住、野尻などホンダ勢は大きく順位を落としてしまう。そんななかトップを奪ったのは、インから順位を上げた小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)。ただ2周目の1コーナーで坪井が可夢偉をオーバーテイク。さらに山下健太(KONDO RACING)、平川とトヨタ勢が続く。

 序盤、トップ3は僅差の争いが展開され、これに続いて牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)が4番手、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が5番手に続く。可夢偉は少しずつ順位を落としてしまい、4周でピットインしたが、その後まさかのネットワークトラブル(!)というオンラインバトルならではの原因でリタイアを喫してしまった。

 上位陣の争いは、9周目を迎えるころに激しさを増す。山下と平川の激しい2番手争いが展開され、9周目のダウンヒルストレートで平川が山下をオーバーテイク。その周を終えるころには、6番手につけていた国本雄資(carrozzeria Team KCMG)がピットイン。中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)、セッテ・カマラもピットインするなど、動きが激しくなる。3番手となっていた山下も11周を終えピットに入った。

 一方、スタートで順位を落とした大湯は、猛烈な勢いでオーバーテイクを続け、12周目には5番手に浮上していたが、ピットアウトした山下が14周目に大湯をパス。14周目からは3番手につけていた牧野と4番手の関口、山下の三つ巴のバトルとなり、山下はこれを制すとふたたび3番手に戻った。

 順位を上げていた大湯は17周で、トップを走っていた坪井と2番手の平川は18周を終えピットインを行うが、これでトップに立っていた山下は、20周を終えふたたびピットインを行う。ライバルと異なり、ピットロスタイムを減らす2ストップ作戦を採っていたのだ。一方、坪井と平川はピットストップで順位が変わり、先にピットアウトした平川がトップに立つ。

 2ストップを行った山下は、21周目に石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)をかわし4番手につけるが、前を走るのは大湯だ。23周目を迎える頃には、トップ争いの平川と坪井、3番手争いの大湯と山下のバトルが激しくなっていく。

 2ストップ作戦の山下は、早く大湯をかわしてトップ2台を追いたいところだが、タイヤが厳しい状態の大湯ながら、山下はなかなか前に出ることができない。この戦いは100秒間使用可能なオーバーテイクシステムを駆使しながら31周を迎えるまで続き、順位を入れ替えながらのバトルで現実のレースにも勝るとも劣らぬ興奮の展開となっていった。

JAF認定 スーパーフォーミュラ・ヴァーチャルシリーズ スペシャルラウンドのスタートシーン
JAF認定 スーパーフォーミュラ・ヴァーチャルシリーズ スペシャルラウンドのスタートシーン
後半をリードした平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
後半をリードした平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
山下健太(KONDO RACING)と大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)の激しいバトル
山下健太(KONDO RACING)と大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)の激しいバトル

■タイヤと燃費が厳しいレースに。ファイナルラップに劇的な展開が


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