3回セーフティカーが導入する荒れに荒れたスーパーフォーミュラ第5戦鈴鹿決勝。レースだけでなく決勝前、フォーメーションラップでもさまざまなアクシデントが起きたが、レース後のドライバーコメントとともに、その状況を振り返る。
●#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)
グリッドに向かうレコノサンスラップのスプーンでスローダウンしてマシンを止めてしまった野尻智紀。
「クルマのデータの誤作動でエンジンが勝手に止まってしまいました。僕が何かのボタンを押したとかではなく、普通に走っていただけです。初めてのトラブルでした。結果としてすごく残念でしたし、気持ちが途切れそうになりましたけど、チームのみんなが一生懸命グリッドにマシンを並べてくれて、それを間近で見ていたので、そこでしっかりと気持ちも切り替えられました。レースでもいろいろなことが起きたなかでしっかりと順位を上げることができたし、レースもできたので、この経験が明日以降の強さに変わってくるんじゃないかなと思います。このまま相手を勝たせるわけにはいかないですし、幸い、今週は2レースあるのでよかったなと思います。すごくポジティブに明日を迎えられます」
●#19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
フォーメーションラップのスタート直後、2コーナーでスローダウン。電気系のトラブルが発生してしまった。
「フォーメーションラップのスタートを出て、1コーナーを曲がって2コーナーに入ったところで突然スローダウンしてしました。そこからは何もできませんでした」
●#64 牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)
オープニングラップのダンロップコーナーでリヤのグリップを急に失った形でコントロールを失い、アウト側のクラッシュパッドに直進。最初のセーフティカー導入。
「2コーナーでアウト側にいたときにイン側にいたマシンにぶつけられてホイールが割れて、ダンロップコーナーで突っ込んでしまいました。今回、まずまずの手応えで来ていましたけど、トップはまだ速いので。ただ、レースペースも悪くなさそうだったので残念な結果になりました。自分ではどうしようもできませんでした。仕方ないと言えば仕方ないですけど、切り替えて明日頑張りたいです」
牧野は明言を避けたものの、牧野がぶつかったマシンはチームメイトの大湯都史樹だっただけに、チームにとっても悔しいアクシデントとなってしまった。
●#14 大嶋和也(ROOKIE Racing)
フォーメーションラップ中にピットインしてノーズ内をメカニックがチェック
「ピットインしたのは、ペダルまわりのトラブルでした。走行しているときに何か振動があって、ピットに入って見てもらって、その後は大丈夫でした」
●#6 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
10周目にスローダウンして、そのままガレージに入りリタイア
「ヘアピンの立ち上がりで3速から4速に上げようとしたところ、ギヤが上がらなくなってしまって、その後もギヤが変えられなくなってしまいました。そのまま3速のままでどうしようもなく、ピットに戻ってリタイアすることになってしまいました」
●#50 松下信治(Buzz Racing with B-Max)
18周目の130Rで飛び出し、リヤから高速でクラッシュ。2度目のセーフティカー導入となってしまった。
「130Rで左のリヤタイヤがパンクして、そのままクラッシュしてしまいました。危なかったですが、身体は大丈夫です。そこまでいいレースができていて、ペースもよくて表彰台を争える展開でした。前に3位になった国本(雄資)選手がいて追いついて、そこからというところでのパンクだったので、すごくもったいなかったですね。僕はチャンピオンシップを争っているわけではないですが、チームがすごくいいクルマを作ってくれて、レース展開的にも前に行けて運も味方してくれていたところだったので、残念です」
マシンはエンジン交換も検討されるほどの損傷で、日曜に向けてマシンを修復中。