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投稿日: 2021.05.17 10:30

トヨタ 2021スーパーフォーミュラ第3戦オートポリス レースレポート

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スーパーフォーミュラ | トヨタ 2021スーパーフォーミュラ第3戦オートポリス レースレポート

2021年全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦オートポリス

早い梅雨入りによる悪天候に翻弄され、決勝レースは11周で赤旗終了
ジュリアーノ・アレジがポール・トゥ・ウィンで初優勝
阪口晴南が2位で初表彰台、宮田莉朋が4位と21歳トリオが活躍

 スーパーフォーミュラの第3戦が記録的に早い梅雨入り後の九州・オートポリスで開催され、決勝レースは悪天候の中11周で赤旗終了。代役参戦のジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)が、スーパーフォーミュラ参戦2戦目ながらポール・トゥ・ウィンで初勝利を飾りました。今季よりフル参戦の阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)が2位に入り自身初表彰台を獲得。同じくフル参戦初年度の宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)が4位で続き、難コンディションの中で、3人の21歳ドライバーが活躍を見せました。

 スーパーフォーミュラの第3戦が5月15日(土)、16日(日)の両日、大分県のオートポリスで開催されました。

 今季のスーパーフォーミュラは、5月半ばにして早くも3戦目を迎えました。ここまでの2戦、トヨタ勢は4月の開幕戦富士では平川亮(carenex TEAM IMPUL)の4位が最高位に終わり、第2戦鈴鹿では平川が2位表彰台に上ったものの、未だ未勝利。しかし、各チーム調子は上向いており、オートポリスでの巻き返しに期待がかかりました。

 2週間前のWECスパラウンドに参戦した中嶋一貴と小林可夢偉は待機期間が取れないため欠場、サッシャ・フェネストラズも日本への入国が叶わず、それぞれ、Kuo VANTELIN TEAM TOM’S 36号車はジュリアーノ・アレジ、KCMG 7号車は小高一斗、KONDO RACING 4号車は中山雄一が代役としてドライブします。

 今大会も新型コロナウイルス感染拡大防止の対策を十分にとった上で、有観客での開催となりました。イベント広場のTGRブースには、GRスープラ、GRヤリスに加え、GR 86が九州初の展示。あいにくの天候となる中、サーキットを訪れた熱心なモータースポーツファンの皆様の熱い視線を浴びていました。

予選

 15日(土)、九州地方は北部も例年より20日近く早い梅雨入りが宣言され、朝から雨模様の一日となりました。午前中のフリー走行で各車ウェットでのセッティングを確認。午後の予選が悪天候によりキャンセルされる可能性もあったため、このフリー走行から各車予選同様の緊張感での走行が繰り広げられました。

 午後に予定されていた予選は、通常のノックアウト方式ではなく、40分間の計時方式で行われることとなりました。悪天候で実施も危ぶまれ、午後2時50分開始の予定が、サポートレースの遅れにより午後3時10分からとされましたが、この時点で雨脚がかなり強く、霧による視界不良などもあり、何度かのスタートディレイを繰り返し、雨脚が弱まって空も明るくなってきた午後3時35分にようやく予選が開始されました。

 雨は弱まったものの、まだ路面には水が多い状態で、多くの車両が先を争ってコースへと向かいましたが、開始早々に大嶋和也(NTT Communications ROOKIE)が100Rでコースアウトし、スポンジバリアにクラッシュ。早くもセッションは赤旗中断となりました。

 赤旗で車両排除とスポンジバリアの修復を行っている間に、雨はほぼ止み、路面コンディションも向上。15分ほどの中断の後にセッションが再開されると、大嶋を除く18台による一斉アタックが始まり、各車コース上の混雑に苦しみながらも徐々にタイムを更新。ここで関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)が1分38秒651をマークしトップに浮上。平川も1分38秒台にいれ3番手につけました。しかし、ここで代役参戦の中山が終盤の複合コーナーでスピン。コース上に車両を停めてしまったため、2度目の赤旗が出されました。

 残り27分でセッションが再開されると、宮田が1分38秒337でトップを奪取。ここでまた他車両のクラッシュが発生し、3度目の赤旗中断となりました。

 この赤旗中断中にぱらぱらと雨が落ち始め、残り21分で再開されると、雨脚が強まりはじめました。そんな中、代役参戦のアレジが1分38秒252と宮田のタイムを0.085上回るトップタイムをマーク。阪口も好タイムをマークし3番手に飛びこみました。

 ここでまたクラッシュが発生し、4度目の赤旗が出されました。残り15分でセッションは再開されましたが、この頃には雨脚が強まっており、一旦全車コースインするも、タイム更新はできないまま予選は終了。アレジが代役によるスーパーフォーミュラ参戦2戦目にして初のポールポジションを獲得しました。

 2番手には宮田、3番手には阪口と、今季よりフル参戦を開始した若手が続き、4番手に関口、5番手に坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、6番手に平川と、トヨタエンジン勢が予選3列目までを独占する形となりました。

 山下健太(KONDO RACING)は10番手、国本雄資(KCMG)が14番手、小高が15番手。中山、大嶋は赤旗の原因を作ったとしてタイム抹消。後方からのスタートとなります。

2021スーパーフォーミュラ第3戦オートポリス ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
2021スーパーフォーミュラ第3戦オートポリス ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)

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