6月20日にスポーツランドSUGOで開催された2021年全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦。決勝レースで初優勝を飾った福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、2位の大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)、3位の関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、そしてDOCOMO TEAM DANDELION RACINGの吉田則光監督が決勝後の会見でレースを振り返った。
福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
決勝:優勝
「今シーズン、初戦から調子は悪くはなく、初戦は表彰台、第2戦も調子良く来ていたのですけど、そこから少しトラブルだったり、スーパーGTの方でもあまりうまくいかなかったりして、タイミングが悪いことが続きました。それも自分の実力なんだと思って、いろいろと考えてしまうこともあったのですが、少し時間が空いた際にリフレッシュして、今回SUGO戦に臨みました」
「予選では少しうまくいかず、悔しい結果となってしまいました。今日はドライに状況が変わってクルマの方も調子が良く、レースに関しても展開が良く、うまく運べることができました。後ろとのマージンもありましたし、楽に優勝したというわけではないですが、本当に今日に関しては全ての運が自分に向いてくれました。優勝することができ、応援してくださっているみなさんに本当に感謝の気持ちでいっぱいですし、いいクルマに仕上げていただいたチームのみなさんにも感謝の気持ちでいっぱいです」
「(3周目の1コーナーでの阪口とのバトルについて)序盤、阪口選手のペースが少し上がっていないことがわかったので、セクター3に入った早めの段階でオーバーテイクシステム(OTS)を押して仕掛けたのですけど、ふたりとも1コーナーをオーバーシュート気味に入って行ったので『これは抜けないな』と思っていました。その際に阪口選手と少し当たりましたが、その後はうまくラインどりがよかったので2番手に上がることができ、そこからより展開が楽になったのかと思います」
「関口選手の前に出るには、先に関口選手がピットに入ってから、クリーンエアでいいラップを刻んで、翌周に入るしかないなと思っていたので、その瞬間を狙ってチームにも情報を教えてもらい、OTSなども使いました。ピットに入ってからはチームのみなさんが本当にいい仕事をしてくれて完璧な作業だったので、本当に全てが噛み合って前に出ることができたのだと思います」
「(トップに浮上してからは)大湯選手と野尻(智紀)選手のタイムだったり、ペースやギャップを聞いたりしながら走っていていましたが、一番警戒しないといけないのは大湯選手だとチームからも言われていたので、ずっと大湯選手とのギャップを見ながらレースを運んでいました」
「ここ何戦かは流れが悪く、ポイントを獲ることができないレースが続き、有効ポイント制を考えたらもう落とせないという状況でしたが、初優勝することができました。これでポイントランキングも変わってくると思うので、次戦も僕自身得意だと思っているもてぎが連戦で続くので、そこでしっかりと結果を残して、チャンピオンを目指して頑張りたいと思います」
DOCOMO TEAM DANDELION RACING 吉田則光監督
「福住選手は初優勝までが長く、今までも数回チャンスがあったのにうまく結果に結びつかなかったので、今回は本当に嬉しいです」
「(チームの今季のパフォーマンスについて)昨年まで山本尚貴選手が在籍していただいたおかげで、チームの実力も変わっていますし、半分は山本選手の置き土産みたいなところもありますね」
「(福住について)これで1勝をすることができたので、今後はこの勢いでこのままシリーズチャンピオンに向かって進んでいきたいなと思います」
「(エンジニアも担当する牧野について)今回も雨の予選でいいパフォーマンスが見れました。ただドライの走行は今朝が初めてなので、なかなかうちのクルマに慣れていない部分もあるし、これからだとは思います。レースペースは悪くはなかったので、パフォーマスは十分に感じています」
「(第5戦もてぎに向けて)昨年のもてぎは予選でチーム側が失敗した部分もあって、結果に結びつかなかったのですが、レースペースはいいですし、予選結果の割にはまとまっているので、クルマとしてのベースはあると思っています。福住選手と牧野選手がいいパフォーマンスを見せてくれると思っています」