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投稿日: 2022.07.17 18:42
更新日: 2022.07.17 19:00

悲願の初優勝を手にした笹原右京。結果を求めるプレッシャーは「正直重かった」【SF第6戦富士決勝トップ3会見】

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スーパーフォーミュラ | 悲願の初優勝を手にした笹原右京。結果を求めるプレッシャーは「正直重かった」【SF第6戦富士決勝トップ3会見】

 7月17日に富士スピードウェイで開催された2022年全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦。決勝後の会見で優勝を飾った笹原右京(TEAM MUGEN)、2位の坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、3位の野尻智紀(TEAM MUGEN)、そしてTEAM MUGENの田中洋克監督がレースを振り返った。

■笹原右京(TEAM MUGEN)
決勝 優勝

「もう本当に……言葉が思い浮かばないのですけど。チームの皆さん、そして応援してくださっている皆さんに、本当にありがとうございますという一言ですね。とにかく感謝の言葉しかありません」

「今シーズンは本当にギリギリのタイミングで参戦することができ、チームの皆さんにはシーズンが始まる前からすごく力をいただいて、苦労もかけて。ただ、なかなか自分自身が優勝、最低限の表彰台という結果を届けることがこのレースまではできていませんでした。正直、すごくプレッシャーも大きかったですし、結果を残さなければいけない、ということが正直重いなと……日々感じていました」

「昨日の予選も思ったようにはいかなくて、本当に苦しい中だったのですけど、チームの皆さんが手を差し伸べて、ひとつひとつ細かなところから助けてくださったおかげですね。僕自身も長年レースを戦って、レースは本当に何が起こるかわからないと思いますが、ただその中でもとにかく、絶対に諦めない、とにかく前を追い続け、ひとつでもチャンスをものにするんだと思い、チームとともにやってきました」

「ここを数戦も自分のミスでポジションを落としたり、流れも良くなかったりして、かみ合わなかったのですけど、今日が噛み合うきっかけとなってくれたら嬉しいですね。これに浮かれることなく、地に足をつけて、野尻選手のように勝ち続けて、シリーズチャンピオンになれるような、そんなドライバーになっていきたいなと思っています」

「(ピットイン前のインラップの状況は)もちろん、セーフティカーが導入されたことは聞いていましたし、自分自身もう本当に坪井選手とたぶんピットに入るタイミングが同じになりそうだったのです。ただ、僕自身はペースに自信がありました。それでも結構限界は迎えていたので……本当にたまたまというか、自分が入ろうと思ったときにセーフティカーになって、そのインラップはとにかく安全に気をつけながらも、頭の中では『もしかしたらチャンスが来るかもしれない』というのは思っていたので。あとは本当に、ミスがないように、気をつけながら走っていたという感じです」

「(決勝は走り出しから自信があったのかを問われ)そうですね。8分間のウォームアップでもある程度の手応えは感じいたので、最後の細かなジャストを自分の方からもお願いさせていただいて。レースに向けては走り出してしまったら、ドライバーが頑張るしかないので。でも走りだしてからも、手応えはすごく感じることができていたので、あとはミスなくコツコツと走りきれればという感じでした」

2022スーパーフォーミュラ第6戦富士 初優勝を飾った笹原右京(TEAM MUGEN)
2022スーパーフォーミュラ第6戦富士 初優勝を飾った笹原右京(TEAM MUGEN)
2022スーパーフォーミュラ第6戦富士 笹原右京(TEAM MUGEN)
2022スーパーフォーミュラ第6戦富士 笹原右京(TEAM MUGEN)

■田中洋克監督(TEAM MUGEN)

「右京が勝ってくれて、何よりも嬉しいですね。今シーズン(TEAM MUGENに)加わって、速さはあったのですけども、なかなか噛み合いが悪く、トラブルや運が悪かったりして結果は出せていなかったのですけど、今日は逆に運が味方についたというのもあります。ただ、セーフティカーが入るまでにも、入るタイミングをチームと右京とでよく確認をしながらのタイミングだったので、これはチームと右京の良かった部分でもあると思います。それで勝てたのは本当にすごく嬉しいですね」

「持ち込みセットでは(土曜フリー走行の)強い雨の中でも、感触はいいという状況だったのですが、午後の予選に向けてセット変更した部分が想定以上に変わってしまいました。右京は今シーズンそういうことが結構あり、良くなったり悪くなったりと浮き沈みがありました。そこで昨日もチーム、右京も含めてみんなで悩んだのですけど、(決勝に向けて)修正できたので良かったなと思います」

「野尻に関しては、今回は早めのピットインで、王道というか、勝ちに行くぞというようなレース展開を想定していました。予定通りミニマムで(ピットに)入って、クルマも悪くなかったので思い通りの展開ではあったのですが、いろいろと……。そこはもう結果論でしかないのですけど、その中での3位は悪くはないので、良かったなと思います」

「(チームランキングで首位に浮上したことについて)野尻はずっとポイントリーダーをキープして、なかなか右京の方がポイントを取れなかったというのがありました。今日の優勝でまとめてポイントを取ることができ、チームランキングでも2位に大きく差をつける結果になっていますので、このまま逃げ切れたらいいなと思ってます」

2022スーパーフォーミュラ第6戦富士 田中洋克監督(TEAM MUGEN)
2022スーパーフォーミュラ第6戦富士 田中洋克監督(TEAM MUGEN)

■坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
決勝 2位

「もったいない。チャンスだったのに、もったいないことをしてしまったなっていうところで、なかなか悔しい2位なってしまいました」

「ただ、昨シーズンからまったく前で走ることができなくて、10番手以内にいることもほぼできない中で、今シーズンを迎えて。今シーズンは少し速さはありつつも、結果に繋がらないレースが続いていたので、正直結構しんどい感じだったのですけど、今回しっかりフロントロウに並んで決勝も力強く戦うことができました」

「もったいないレースでしたけど、仮にセーフティカー(SC)が入らずにレースが続いていたとしても、実力的に優勝はできなかったと思うので、2位に入れたことはポジティブです。ようやくドライでも速さが出てきて、いろいろと課題としていたものがクリアになってきたので、やっとここからかなという感じですね。結構悔しいですけど、ポジティブな部分も大きかったので、感情は……どっちなのかなと、難しいところです。とりあえず表彰台は今シーズン初めてで、2年ぶりですので、ひとまずよかったです」

2022スーパーフォーミュラ第6戦富士 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
2022スーパーフォーミュラ第6戦富士 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

■野尻智紀(TEAM MUGEN)
決勝 3位

「スタートで坪井選手をオーバーテイクできて、そこである程度流れを自分の方に寄せられたかなというところではあったのですけど。その後のセーフティカーが明けて、今回はすごく積極的な戦略で行こうという話をセーフティカー中にし、あのミニマムでのピットインを選びました。その後、ドライブスルー明けの山本(尚貴/TCS NAKAJIMA RACING)選手がたまたま前に出てきてしまうようなかたちになりました」

「山本選手は本来、ブルーフラッグを振られる周回ではないはずだったのですけど、1回〜2回狗らいか山本選手にブルーフラッグを振られている姿を目にしてたので、僕は山本選手が周回遅れなんだという認識を持ってしまいました。その辺で少し、感情の面で揺らいだ瞬間もあったりしました」

「またその後……坪井選手が一番悔しい思いを持っていると思うのですけど、そういった(2度目のセーフティカー導入の)場面もあったりして、なかなか優勝までの壁が高いなという感じですね。ただ、自分に流れが向かなかった展開の中でも、しっかりこの順位をキープできたことは非常にいいことだと思うので、また次に繋げていきたいなと思います」

「あと、TGRコーナーの坪井選手と、ピットアウト出口でセーフティカー導入中に重なったタイミングの話ですが、正直僕も『対坪井選手』で。坪井選手からしたら『対野尻』でしか考えられていなかった局面だったのではないかなと思っています。僕もあの瞬間、あの直後に、もう少し坪井選手に前に行ってほしいというプレッシャーをかけ続ければ、坪井選手も気付いてもらえたかもしれない。そういったところも含めて甘かったなと、自分としての反省点はもちろんあります。ただ、そういった部分をひとつずつクリアしていくことが、タイトル獲得に繋がっていくと思います。次のもてぎの2連戦が正念場だと思ってるので、死ぬ気で頑張りたいなと思います」

2022スーパーフォーミュラ第6戦富士 野尻智紀(TEAM MUGEN)
2022スーパーフォーミュラ第6戦富士 野尻智紀(TEAM MUGEN)


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