「ビックリしてる。嬉しい誤算」
予選後、GT300クラスのポールポジションを獲得したグッドスマイル 初音ミク AMGの谷口信輝と片岡龍也、さらにチームスタッフまでもが口を揃えたのがこのセリフだ。開幕戦のウイナーだったグッドスマイル 初音ミク AMGは、このラウンドに40kgのハンデウエイトを積む。
さらに、公式練習の走り出しではセクター3を中心にバランスが悪く、「アドバンコーナーでスピンするんじゃないか」というほどだったという。
チームは富士ということもあり、ダウンフォースを減らしたセットで予選日に臨んでいたが、その後ダウンフォースをつける方向にセットを変更。これが功を奏し、ポールポジション獲得に繋がったかたちだ。午前の状況が悪かっただけに、先述の「ビックリ」というセリフが出てきたのだろう。さらに、タイヤは長丁場のレースを見据えたかなり“硬め”のものだというから、その言葉もうなずける。
では、ライバルたちはどうだろうか。上位陣のさまざまなチームに取材を重ねたが、結局どのチームもセットアップはレースを見据えたもので、予選で前に行くことを想定していたチームはひとつもなかった。当然と言えば当然なのだが、ますますレースが読みづらい。
また、車種とスーパーGTならではと言えるタイヤの銘柄の組み合わせによって、予選順位が分かれたのも間違いなさそう。予選日の富士は各メーカーの想定よりも路面温度が低めで、この温度なかで“当たった”チームと“外れた”チームがあったという。