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スーパーGT ニュース

投稿日: 2017.05.19 18:45
更新日: 2017.05.20 07:29

スーパーGT第3戦プレビュー:”レクサスの壁”に挑むホンダ陣営と段階制WHの効力

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スーパーGT | スーパーGT第3戦プレビュー:”レクサスの壁”に挑むホンダ陣営と段階制WHの効力

 レクサスLC500が2戦連続で表彰台を独占するという、一極状態になりつつある2017年のスーパーGT500クラス。今週末に第3戦オートポリス戦を迎えることになるが、ライバル陣営にとっては、このオートポリス戦は今年のレクサスの一極状態を崩す数少ないチャンスになりそうだ。

 このオートポリス戦のGT500クラス最大の注目ポイントは、ホンダNSX-GTの最低重量が第2戦までの1049kgから1034kg(LC500、GT-Rは1020kg)に変更されたことで、15kg軽くなったことだ。これまでの2戦の内容を鑑みて、NSXはミッドシップハンデと言われる性能調整重量が軽減されることになり、この第3戦からパフォーマンスが有利になるのだ。

「重量は下げてもらった方が当然、うれしいですけど、我々エンジニアとしてはちょっと悔しい部分もあります。過去3年、性能調整重量を積んで、今年も重量を積んでも速いクルマを作ろうと開発してきましたが、やはり第1戦、第2戦の結果を見るとそういう結果になるのかなと。今後に関しては我々には追い風にはなりますけど、技術者としてはこれまでの2戦でもうひとふんばり、力が足りなかったと認識しています」と話すのは、ホンダのGTプロジェクトリーダー佐伯昌浩氏。

 15kgの重量はこのオートポリスのサーキットで換算すると1周あたり0.15秒程度のゲインになる見込みで、ホンダ陣営にとっては大きなチャンスとなる。

性能調整重量で15kg軽くなったホンダ陣営。これまでの2戦の結果を加味しての結果だが、開発者たちにとっては複雑な一面も。
性能調整重量で15kg軽くなったホンダ陣営。これまでの2戦の結果を加味しての結果だが、開発者たちにとっては複雑な一面も。

 また、オートポリス戦に向けた事前のタイヤテストでは、RAYBRIG NSX-GTが総合トップタイムをマークしており、いい流れで本番を迎えることになる。オートポリスの搬入日、RAYBRIGの伊沢拓也も翌日からの本番に向けて抱負を語る。

「テストでは午前の走行はあまり良くなかったのですが、午後にセットを変えて良くなりました。タイムはトップですが、ただ、他の陣営がどんな状態(ウエイトハンデ、燃料流量リストリクター径)で走っていたのかはわかりませんので。それでも(性能調整重量が)15kg軽くなったことで重量の面では前回の富士より戦えるとは思います」と伊沢。

 今回の目標についても「表彰台に行きたいなと思っています」と、期待を語る伊沢。ホンダ陣営のブリヂストンユーザーは決勝でのタイヤのピックアップ(タイヤかすが飛んでいかずにタイヤについたままになってしまい、振動などのグリップ低下を招く)の不安が若干残るものの、まずはレクサス陣営の表彰台独占一角を崩すことが、ホンダ陣営としての最初の目標になりそうだ。


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