2戦連続でARTA NSX-GTがポールポジションを獲得することになったスーパーGT第5戦富士のGT500クラスの予選。ウエイトハンデの軽いNSX勢が上位に来ることは事前から予想されていたため、ARTAのポールは特段、驚くような出来事ではない。ただ、ARTA以下の順位に目を移すと、予想外とも言える予選結果となった。
ドライバーズランキング3位でウエイトハンデが重いau TOM’S RC Fが3番手を獲得したことや、今季不振に喘いでいたMOTUL AUTECH GT-Rが2番手のフロントロウに食い込む復調を見せるなどの驚きの中で、一番のサプライズが、RAYBRIG NSX-GTのまさかの15番手最下位だ。
今回のRAYBRIGはホンダ陣営の中で唯一、2基目のニューエンジンを投入しており、ARTA、4番手となったKEIHIN NSX-GTとともにポールポジション争いに加わると予想されたため、Q1敗退は意外としか言いようがない。
予選後、RAYBRIGのピット内ではマシンが馬に上がり、セットダウンに近い形でクルマがバラされていた。ホンダの佐伯昌浩GTプロジェクトリーダーは「タイムが出なかった原因は不明です。クルマのフィーリングは悪くなかったようなのですが、とにかくタイムが出ない。何かしら車体に原因があると思われるのですが、朝のフリー走行からすっとそのような状態だったので、(2基目の)エンジンの評価に至っていないというのが、正直なところです」と頭を悩ます。