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スーパーGT ニュース

投稿日: 2017.08.17 11:48
更新日: 2018.04.03 10:50

つねに限界で走れるかが肝/GT300マシンフォーカス:アウディR8 LMS

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スーパーGT | つねに限界で走れるかが肝/GT300マシンフォーカス:アウディR8 LMS

 2017年シーズンは15車種30チームが熾烈なバトルを繰り広げるスーパーGT300クラス。数多くある車両から1台をピックアップし、ドライバーや関係者にマシンの魅力を聞いていく。

 今回は、2016年から新型が投入されたアウディR8 LMSにフォーカスする。

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 アウディR8 LMSは市販車モデルであるアウディR8をベースとして、GT3の規則に沿って開発されたレーシングマシン。初代モデルにあたるR8 LMS/R8 LMSウルトラは2011年に登場し、2015年にモデルチェンジが行われるまでに全世界で130台以上のセールスを記録している。

 そんなR8 LMSは、市販モデルのR8がモデルチェンジしたのに合わせ、2015年のジュネーブモーターショーで現行モデルにあたる新型がお披露目された。この新型モデルはボディ以外は同じフォルクスワーゲン・グループの兄弟車であるランボルギーニ・ウラカンGT3とほぼ同一の仕様。

 ボディについてはアルミなど軽量素材を多用することで車両重量の削減を図る『アウディスペースフレーム』を採用したことで、従来モデルから25キロの減量に成功している。搭載するエンジンは、排気量5200ccのV型10気筒自然吸気エンジンで、最高585馬力を発生させる。

 ただし、駆動方式に関しては、GT3カーの規格に対応するために、市販車の四輪駆動から後輪駆動に変更された。

 モデルチェンジされた新型R8 LMSは2016年シーズンからスーパーGTに登場。2017年はAudi Team HitotsuyamaとTeam TAISAN SARDの2チームが投入している。

Hitotsuyama Audi R8 LMS
Hitotsuyama Audi R8 LMS
Hitotsuyama Audi R8 LMS
Hitotsuyama Audi R8 LMS

 なかでもAudi Team Hitotsuyamaは、2012年のスーパーGT復帰以降、一貫してアウディR8 LMSシリーズを使用。2014年からはアウディジャパンとパートナシップを結び、2016年の第3戦もてぎでは悲願の初優勝を手にした。

■「クルマの動きや入り方を理解して走らないとタイムを詰められない」

 そんなチームに2017年から加わった柳田真孝は、GT3カー全体の印象について「プロが乗って結果を出そうとすると、マシンのキャラクターを理解して、突き詰めていかなくてはならない」と語る。

「GT3はどのクルマも、どのメーカーも『誰が乗っても速く走れる』というコンセプトで造っています。しかし、プロドライバーが乗って結果を出そうとすると突き詰めていかなければいけないですし、各クルマのキャラクターをうまく理解して使わないと速く走れません」

「アウディもある程度のところまでは(タイムを上げて)いけますけど、その先数秒を削る作業は難しくなってきます」

「ダウンフォースはあるけど、そこを思い切り使って速く走ろうとすると、意外にタイムが伸びないんです。例えばブレーキで突っ込みすぎたりとか、コーナーの進入でタイムを稼ごうとするとね」

Hitotsuyama Audi R8 LMS
Hitotsuyama Audi R8 LMS

「クルマの動きや入り方を理解して走らないと(タイムを)詰められないので、その部分についてドライビング(スタイル)を合わせたり、クルマのセットアップを合わせたりして試行錯誤しています。リチャード(・ライアン)はもちろん、チームとも話しあって進めています」

 コーナリング性能としては「ミッドシップ車なのでコーナリング時のタイヤに対するマイルドさという部分が、R8 LMSのストロングポイント」だと柳田。

 ただ、同時にミッドシップであるためにリヤが重く、コーナーの進入で速く走ろうとするとリヤが流れてしまう傾向がある。

「一度(リヤが)流れてしまうとコーナーでずっと流れてしまいます。なので、いかにそれを流れないようにするか」

「だけど、流れる限界手前で走らないと速く走れず、その幅にクセがあって難しいです。ドライバーもうまくそこを感じ取って、いかにつねに限界で走っていられるかが肝になりますね」

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