スーパーGTニュース

2017.10.01

「もう止めようと思った」VivaC team TSUCHIYA、新たな目標「GT500」へ船出


スーパーGT | 「もう止めようと思った」VivaC team TSUCHIYA、新たな目標「GT500」へ船出

 2016年、ドラマチックなまでの展開でスーパーGT300クラスのチャンピオンを獲得したVivaC team TSUCHIYA。2017年は土屋武士に代わって山下健太を迎え、第3戦オートポリスで優勝を飾るなど、順風満帆なシーズンを送っていたかに見えたが、チームを率いる武士はある悩みを抱えていた。思い悩んだ武士は、仲間たちに「もう今年でスーパーGTは止めようと思う」と伝えるまでに至っていた──。

■突き詰めたVivaC 86 MCの速さの先に

「若者を育てる、最強プライベーターを復活させる」

 2014年、武士が率いるteam SAMURAIは、2015年からのスーパーGT復帰を目指し動き始めた。2008年に父である土屋春雄が率いたつちやエンジニアリングは解散に追い込まれたが、武士はその思いを継ぎ、名門ガレージ復活に向けて3カ年計画を立てた。1年目は、武士が見込んだ松井孝允をJAF-F4で育てること。そして2年目にスーパーGTに復帰し、そして3年目でチャンピオンを獲る……。支援するファンも含め、「そんなにうまくいくのだろうか?」と思った計画だったが、武士はそれを達成してみせた。これまでトップカテゴリーのチャンピオンを掴めていなかった、武士自らのGT参戦のラストイヤーに。

 その過程は多くのファンの感動を呼び、チームは祝福ムードに包まれていた。しかし2016年オフ、王座獲得から10日もしないうちに、それまで衝突しながらも武士を支えてくれた春雄が口腔底がんで入院することになった。

「初めて土屋春雄がいない工場で、あのマシンを自分がやらなければならなくなった。もちろんお祝いムードなんてすっ飛んで、とにかく親父を安心させたいのと、自分がいま何をやらなければいけないのかを考えて、とにかく今できる限りのことをしようと思った」と武士は振り返る。

 武士は2017年に向け、自らチーム代表、エンジニア、そしてメカニックとして、不眠不休の日々を過ごした。実際、オフテストでも武士はストイックに、自らのチャンピオンカーであるVivaC 86 MCの精度を極限にまで高めていた。やればやるほどタイムが上がる。武士はさらに熱中した。

「どこかでスイッチが入っちゃって、『親父がいなくてもできる』という目標をクリアするために、ポールを獲る、勝つということをずっとやっていた。時間の許す限りそれに集中しましたね。ホント、正月三が日しか休まなかったし、それで結果は出ましたから。『やっぱりやる気があればなんとかなるんだ』と思っていた」。武士はこう2017年の開幕前を振り返る。

 実際、開幕からVivaC 86 MCは速さを見せ続けた。結果は見たとおりだった。

「レースはやはり技術を磨くもので、それを追求して結果というかたちで出てくる。純粋にそれだけに取り組んで、技術を磨かなければ、この結果は出なかったと思うし、そのなかで自分も磨かれていった」

VivaC 86 MC


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