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スーパーGT ニュース

投稿日: 2017.10.10 10:41
更新日: 2017.10.10 10:43

GT300決勝《あと読み》:GT300で展開された3種類の“戦略のバラエティ”。上位はどんな作戦を採った!?

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スーパーGT | GT300決勝《あと読み》:GT300で展開された3種類の“戦略のバラエティ”。上位はどんな作戦を採った!?

 タイミングとしては、まさに最悪──。スーパーGT第7戦タイの決勝レースは、グリッドでのまさかのスコールに見舞われ、グリッドは混乱を極めることになった。GT500クラスでは、オーソドックスな戦略を採ったチームが上位を占めたが、GT300は3種類の“戦略のバラエティ”が存在した。テレビ中継では伝わりにくかったGT300の戦略をおさらいしてみよう。

 まず、結果からおさらいしておくと、優勝はJMS P.MU LMcorsa RC F GT3。2位はグッドスマイル 初音ミク AMG、3位はD’station Porscheとなった。4位は僅差でARTA BMW M6 GT3、マネパ ランボルギーニ GT3、SYNTIUM LMcorsa RC F GT3と続いている。JAF-GT勢の最上位がUPGARAGE BANDOH 86の7位だった。

●パターンA:ウエットスタート/1ストップ組

主な採用車=JMS P.MU LMcorsa RC F GT3、グッドスマイル 初音ミク AMGなど

 まず、パターンAはグリッドでウエットタイヤを装着し、ドライバーひとりが最低限走行しなければならない周回数(今回のレースは19周がミニマムだった)をウエットで走行し、ピットストップを1回で終わらせるパターン。トップ2がこの戦略を採った。

 この作戦のポイントは、急速に乾き始めた序盤の路面に対して、どれだけウエットタイヤでのタイムロスを少なくできるか。また、GT500の最低規定周回数に対して、GT300はきちんと計算を行わないとミニマムの周回数が予想できない。

 ちなみに、優勝したJMS P.MU LMcorsa RC F GT3は、序盤からウエットタイヤが苦しく、少しずつポジションを落としてしまっていた。「もうタイヤが3周目くらいからキツくて。ガンガン抜かれはじめて、ピットにも『あと何周!?』と聞いているような状況でした」というのは中山雄一だ。

 そこでミニマムの19周を計算しピットインしたのだが、この19周で入ったのが奏功した。ちなみに、後半の坪井翔が43周を走行できたのは、レクサスRC F GT3の燃費の良さがあったからこそだったという。また、初のタイで43周をきっちりこなした坪井も賞賛されるべきだろう。

「ウチはそのタイミングでは、燃費の関係で入れなかった」というのは、グッドスマイル 初音ミク AMGの河野高男エンジニア。グッドスマイルは20周でピットインした。

「グリッドではスリックだと思っていたんだけど、片岡(龍也)がウエットだと言って、スタートの映像を見て、無線で『ありがとうございます』って言った(笑)。途中でスリックに替える作戦もあったけど、タイムロスを考えると、それは採らなかった」という。

 この燃費の差が1位と2位を分けた形にもなった。そしてこの2台が、ランキングでも1位(グッドスマイル 初音ミク AMG=65点)、2位(JMS P.MU LMcorsa RC F GT3=56点)で最終戦に挑むことになる。


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