4月7日に開幕を迎える2018年のスーパーGT。総勢29台が揃うGT300クラスのなかでも一際注目を集めているのは、今シーズンから登場したホンダNSX GT3だ。
NSX GT3は2016年に登場した市販NSXのレースバージョン。2017年はアキュラNSX GT3として北米を主戦場にレース活動を行ってきたが、今シーズンからいよいよグローバルに活動を開始した。
スーパーGTにはModulo KENWOOD NSX GT3とCARGUY ADA NSX GT3と2台のNSX GT3が参戦しているが、なかでもModulo Drago CORSEが走らせるModulo NSX GT3は2017年の全日本F3選手権でランキング5位を獲得した大津弘樹と、これまでGT500クラスやWTCC世界ツーリングカー選手権などに参戦してきた道上龍が搭乗することで話題を集めている。
2000年にGT500クラスでチャンピオンを獲得し、2014年にはDRAGO CORSEを立ち上げて全日本スーパーフォーミュラ選手権などに参戦してきた道上だが、GT300での経験は2014年の第6戦鈴鹿1000kmにTEAM無限(MUGEN CR-Z GT)からエントリーしたのみ。この際、決勝ではステアリングを握っていないため、GT300クラスにフル参戦し決勝を戦うのは今年が初めてのことだ。
「ひさびさにドライバーとしてGTに出ることになりましたが、(GT)500ではなく(GT)300ということで、(シーズンを通して)300クラスを戦うのは初めての経験です。これまで練習で自分がバックマーカーとして抜かれていく場面や、そのなかで300クラス同士でポジションを争わないといけないシチュエーションがありましたが、(他車は)練習だから無理しないでセーブしているところもあったと思う」と道上。
「ただレースになるとセーブなんてものはないだろうし、そのなかでどう戦うかですよね。特性がさまざまな車両が29台も、この狭いコースを走ることになりますから」
「僕としてはクルマはポテンシャルを秘めていると思うし、自分も長年レースを戦ってきて、去年はWTCCを戦って世界のレベルを経験してきました」
「チームも新しくなったので、そういった経験をチームにフィードバックしながら、台数の多い300クラスでまずは優勝したいですよね。それがいつになるかはわかりませんけど」
「そして、やっぱり最終的にはチャンピオンを獲りたい。1年目からうまくいく保証はないですけど、うまくいくかもしれないですし。そういった“先”を、この開幕戦でなんとなくイメージできると思っているので、すごく楽しみです」
「まずはゴールまで走り切ること。途中で終わってしまうと先のことがわからなくなってしまうので、きっちりとレースを走り切ることも大事なのかなと思います」