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スーパーGT ニュース

投稿日: 2018.06.26 11:52
更新日: 2018.06.26 11:56

スーパーGTとDTMの交流戦は「モンテカルロがいいね(笑)」ベルガー会長が語るドイツ側の狙い

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スーパーGT | スーパーGTとDTMの交流戦は「モンテカルロがいいね(笑)」ベルガー会長が語るドイツ側の狙い

 スーパーGTとDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)が『クラス1』規定の合意を発表し、2019年の交流戦の実現に向けて、大きな一歩を踏み出した。DTM第7戦の開催地での発表とはいえ、会見にはドイツのメディアも多数集まり、大きな注目を浴びることとなったが、DTMを統括するITRのゲルハルト・ベルガー会長にこれまでの成果と、交流戦への期待について聞いた。

   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆

──まずは『クラス1』規定の完成、おめでとうございます。スーパーGTとDTMにはタイヤなど多くの違いがあり、それをまとめるにあたって、いろいろなご苦労があったと思います。

「ありがとう。難しい点はたくさんありましたが、細かい部分よりも、それぞれが違うフィロソフィー(考え方)に基づいたレースであるところを充分に理解し尊重する必要がありました。スプリントレースのDTMに対してスーパーGTは耐久レースの色合いが濃く、『タイヤウォーズ』もある。我々DTMはコストに関するプレッシャーもスーパーGTより大きく、マシン開発も限られた範囲でのみ許されています」

「シリーズそのものの置かれている環境がかなり違っていたので、『クラス1』規定の結論に至るまでには紆余曲折ありましたが、今回、共通の合意に至る事ができました」

──一番苦労したのはどのような点でしょうか。

「じっくりと時間をかけて話を聞き、スーパーGTに関わるみなさんの考え、真意をきちんと理解する事に気をつけました。パートナーシップには信頼関係がとても大切です。そうした関係は、簡単には築けません。相手がどんな意見を持っているのか、どのくらい協力的なのか、それとも懐疑的なのか、それはなぜか。プロジェクトの初期には、相手を理解する事に注意しました」

「とはいえ、F1時代から日本のカルチャーに触れる機会はたくさんあったので、ある程度は理解していたつもりです。個人的に、日本のファンのみなさんやホンダには昔から親近感を感じています。そして、このプロジェクトを通して坂東(正明GTA代表)さんや彼のグループ、日本の自動車メーカーなど、スーパーGT関係者のみなさんとも、とても良い関係を築く事ができました」

──タフな話し合いを通して良い関係が出来上がったんですね?

「そうですね……たくさん議論はしましたが、『タフ』なものではなかったですね。我々は常にお互いを理解しようと意識していたし、いつも実りのある良い議論ができたと思っています」

──ところで、メルセデスが今シーズンでDTMでの活動を休止します。今後DTMの魅力をさらに高めるには何が必要でしょうか?

「もっとインターナショナルにしなくてはなりません。ドイツのシリーズであるというアイデンティティを保ちながら、ドイツ以外の自動車メーカーが参戦する国際的なシリーズに発展させる必要性を感じています。ですから、日本のマニュファクチャラーと一緒にレースができる『クラス1』レギュレーションができたのは本当にファンタスティック! 今回の事は、DTMとスーパーGT両者にとってとても大きな一歩です。ヨーロッパのメーカーと日本のメーカーが同じサーキットで競う合う。ワクワクしますね」

ノリスリンクで行われたDTMとスーパーGTの共同記者会見で、クラス1技術規則書を交わす坂東代表とベルガー代表

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