レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

スーパーGT ニュース

投稿日: 2018.08.02 18:07
更新日: 2019.04.22 18:08

GT300マシンフォーカス:ホンダNSX GT3/コーナー重視から変わったNSX。道上「いかにトラクションを生かすか」

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


スーパーGT | GT300マシンフォーカス:ホンダNSX GT3/コーナー重視から変わったNSX。道上「いかにトラクションを生かすか」

 2018年シーズンは14車種29チームがアツいバトルを展開しているスーパーGT300クラス。そのなかから11台をピックアップし、ドライバーや関係者にマシンの魅力を聞いていく。今回は、2018年からグローバルでのカスタマーレース活動が開始されたホンダNSX GT3にフォーカスする。

 2017年に販売が開始された2代目のホンダNSXをベースとするNSX GT3。実戦投入初年度となった昨年はアキュラNSX GT3として北米のIMSAウェザーテック・スポーツカーチャンピオンシップを主戦場としてきた。日本を含むアジア圏やヨーロッパなど、グローバルでのカスタマーサポートが開始されたのは2018年からだ。

 マシンの開発はホンダの北米開発拠点であるホンダ・パフォーマンス・ディベロップメントが主導。製造はイタリアのJ.A.Sモータースポーツが行っているため、国産GT3カーというよりも、輸入GT3カーの色が濃い。

 レース仕様にするにあたり、HPDは市販モデルからハイブリッドシステムを非搭載とすると同時に、駆動方式を4WDから後輪駆動に変更。そのほか6速シーケンシャルギアの採用、軽量化を実施。搭載するエンジンは市販モデルと同じ3.5リッターツインターボV6で、ミッドシップレイアウトが採用された。

 2018年のスーパーGTではModulo Drago CORSEとCARGUY Racingの2チームが、このNSX GT3を投入している。

Drago CORSEでModulo KENWOOD NSX GT3をドライブしている道上龍
Drago CORSEでModulo KENWOOD NSX GT3をドライブしている道上龍

 ミッドシップレイアウト、そしてなによりNSXという名前から、回頭性が高いコーナリングマシンをイメージしがちだが、Drago CORSEでModulo KENWOOD NSX GT3をドライブしている道上龍は「昔、GT500をやっていたとき(NSXは)コーナリングマシンだと言われていましたけど、GT3に関しては、GT500のように“カリカリ”したフィーリングではない」と明かす。

「(コーナリング時の)ロール量も多いですし、プロも乗ればジェントルマンも乗るということを考えれば、ちょうどいい感じのスタビリティなんじゃないかなと思います」

「車体に関してはミッドシップということで、車重のバランスは前が軽く、後ろが重い感じです。(GT3は)GT500と違って車両の重配(重量配分)をいじることができないので、どうしてもフロントは軽いというか、荷重が乗りにくい」

「その反面、リヤはヘビーなのでトラクションがかかりやすいイメージはありますね」

「ただ、前後バランスがありすぎてもダメで、ほどよいところがいいんです。タイヤの温まりとかコースの環境によっては、そのへんがメリットになったり、デメリットになったりということがありますね」

「昔のように、NSX=コーナリングマシンのイメージではなく、止めるところはきっちり止めて、うまくミッドシップの武器であるトラクションを生かして、うまく縦を使うような走り方をさせるイメージになってますね。今までのNSXとは違います」

「いかにトラクションをうまく使って走らせるか。それを心がけないとですね。コーナーで頑張ろうと思うんですけど、1300kgも車重があると、一度滑り出すと止まらないんですよ」

Modulo KENWOOD NSX GT3
Modulo KENWOOD NSX GT3

Modulo KENWOOD NSX GT3
Modulo KENWOOD NSX GT3
Modulo KENWOOD NSX GT3
Modulo KENWOOD NSX GT3

■市販NSXとの違いと共通点。「アクセルを踏んだときの車速感はノーマルのほうがある」


関連のニュース