スーパーGT第2戦富士、MOTUL AUTECH GT-Rがレコードタイムを更新する2戦連続ポールポジションを獲得し、トップ3はニッサンGT-Rが2台、レクサスLC500が1台という内訳になった。開幕戦に続いてのGT-Rの躍進と言えるが、今回の予選ではメーカーごとのパフォーマンスだけではなく、チームごとの差が大きく際立つ内容となった。
タラレバで言えば、フロントロウの1台にはKEIHIN NSX-GTが入っておかしくない流れだった。ポールを獲得したMOTUL GT-Rとの予選のセクター(S1/S2/S3)のタイムを見れば、それが良く分かる。
MOTUL GT-R 21.6/27.0/38.1 1分26秒871
KEIHIN NSX 21.6/26.9/39.0 1分27秒690
セクター3に入るまでは、KEIHINがMOTUL GT-Rを約コンマ1秒上回っていたが、セクター3でコンマ9秒の差がついてしまい、KEIHINは6番手グリッドとなってしまった。このセクター3について、Q2のアタックを担当したKEIHINのベルトラン・バゲットが説明する。
「クルマはフリー走行からどんどん改善していって、すごくいい感触だったんだけど、Q2のアタックの時に最終コーナーを立ち上がってバックストレートに入ったところでギヤが壊れてしまったんだ。調子がよくてポールポジションも狙えるくらいだったから、すごく残念だったよ」とバゲット。
タラレバで、もしギヤが壊れていなかったら「おそらく2番手にはなれたでしょうね」とKEIHINの金石勝智監督。今回、ホンダNSX陣営が予選で低迷する結果となったが、実は3メーカーが三つ巴でトップ3を分け合っていた可能性が高い。
その一方、フロントロウを狙えたKEIHINと同じウエイトハンデ0kgだったRAYBRIG NSX-GTは、山本尚貴のアタックでまさかのQ1ノックアウトの予選12番手。同じホンダNSX+ブリヂストンタイヤで、開幕戦でトップを争った2台が明暗を分ける形となった。RAYBRIGの山本が予選日を振り返る。
「思っていたようにクルマが動かなかったのと、走らせることができませんでした。マシンの跳ねが収まらなくて、ブレーキングポイントをかなり手前にして踏まなければいけない状況でした。JB(ジェンソン・バトン)に乗り変わって、彼も同意見だったのですが、その原因が分からなくて調べているところで、苦戦しています。ハマってしまったトンネルから抜け出せないままでした」と山本。