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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.07.01 02:50
更新日: 2019.07.01 21:39

ホンダNSX-GT、悪夢のような3台同士討ちはどうして起きたのか。3ドライバーのコメントで状況を振り返る

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スーパーGT | ホンダNSX-GT、悪夢のような3台同士討ちはどうして起きたのか。3ドライバーのコメントで状況を振り返る

 ホンダファンにとっては目を覆いたくなるようなまさかの同士討ちがスーパーGT第4戦タイの決勝、37周目の7コーナーで起きてしまった。しかも、3台のホンダNSXが絡んでしまうクラッシュで、このアクシデントで2台がリタイア、1台が14周遅れのチェッカーとなってしまった。ホンダNSX3台による同士討ちはどのような状況で起きてしまったのか。

 スーパーGT第4戦の決勝34周目に16号車MOTUL MUGEN NSX-GTはピットインしてステアリングを中嶋大祐が握り、その翌週の35周目には1号車のRAYBRIG NSX-GTが山本尚貴からジェンソン・バトンに乗り替わるピットインを行っていた。

 アクシデントが起きたのは37周目。MOTUL NSX-GT、RAYBRIGより前にピットインを済ませていたARTA NSX-GTの野尻智紀の前に、16号車が入り、その翌周、1号車がコースインして間に入る形になった。1号車のバトンはまだウォームアップ走行中だ。バトンが振り返る。

「僕がマシンに乗り込んだときフィーリングは問題なかった。タイヤがまだしっかり温まっていないタイミングでGT300のGT-Rに引っかかったんだ。ターン5だったかな」(バトン)

 GT300のマシンに引っかかったのを、後方の#16中嶋大祐は見逃さなかった。すぐに5コーナーで並び掛かり、2台は並走する形で6コーナーを過ぎて、高速の右コーナーの7コーナーに向かっていった。

「ちょうど1号車が5コーナーの立ち上がりでGT300のGT-Rに引っかかる形で、そこで僕が外から行って6コーナー先で一瞬、僕が前に出る形になったんですけど、7コーナーでインに入ったときにまだ外にジェンソンがいるのが見えました。これはぶつかると思ってアクセルを抜いて引いたんですけど、もともとの(自分の)ラインが内側で無理があるので姿勢を乱しつつ、2台で当たってしまうような形になってしまいました」(中嶋大祐)

 一方のバトンもクラッシュまでの状況を振り返る。

「(前を走っていた)ナカジマさんはアウトからGT300をオーバーテイクしていき、僕はターン7でGT300を抜こうとした。問題だったのはターン7が高速コーナーだったことと、(16号車と)位置取りが離れていたこと。僕の左(アウト)側にはあれ以上のスペースはなかったんだ。お互いがターンインしていく角度もよくなかった。その結果、ぶつかってクラッシュしてしまった」とバトン。

 さらにホンダ陣営にとって不運だったのが、この2台の直後に#8のARTA野尻が付けており、2台が接触した隙を狙ってインに入ったところ#16のMOTUL NSX-GTに接触してしまい、クラッシュしてしまったことだった。野尻が振り返る。

「あの7コーナーで2台で並んで入っていくのは角度的に窮屈だし、位置関係としては1と16は並んではいましたが、僕からは当たるような雰囲気もありました。ただ、僕としては中嶋選手がスピン状態でインに撒いてくるとは思っていなかった。2台が外に行くと思ってクロスラインを狙って細心の注意を払ってインに切り込んでクロスを狙っていきました」

「インに入ったところで16号車がインに巻いてきた感じになって、僕のフロントが(16号車に)引っかかって、ぶつかってしまいました。もうちょっと後ろだったら……もうちょっと前だったら避けられたかもしれない」とクラッシュを悔やむ野尻。

「(バトンと)当たったあとの動きはよくわからないですけど、8号車はもう本当にもらい事故というか、可哀想な形のクラッシュになってしまいました」と話すのは中嶋大祐。

レース後、チーム同士、そしてドライバー同士それぞれ長い時間をかけて話し合いを行ったホンダ陣営


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