2015年、GT300マザーシャシーを使ってスーパーGT300クラスに華々しく復活したつちやエンジニアリング。15年第6戦SUGOでは復帰後初優勝、そして今季もランキング5位につける活躍をみせているが、チームを代表として、ドライバーとして、エンジニアとして、メカニックとして牽引する土屋武士が、2017年は第1ドライバーとして登録しない意向であることを教えてくれた。
■2017年は若手ドライバーふたりのコンビに!?
「そうそう。来年は(第1ドライバーとして)乗らないつもりだから。でもお世話になった人たちには言ってないから、まだ書かないでね」
まるで明日の天気の話をするような軽い口調で土屋に教えられたのは、今季のスーパーGT鈴鹿公式テストのときだ。筆者は2013年、土屋がチームを支援するサムライサポーターズが立ち上げられ、15年からのスーパーGT復帰を目指すと語ったときからチームの取材を続けてきただけに、少々衝撃が大きかった。
「でも、ドライバーは引退するわけじゃない。第3ドライバーとして登録はするけど、若いふたりに戦わせたいから」
土屋が言う“若いふたり”とは、2年間土屋とともにスーパーGTを戦い、今季のSUGOでは予選Q2を担いポールポジションを獲得してみせた松井孝允と、今季全日本F3のチャンピオンを獲得し、鈴鹿1000kmではVivaC 86 MCの第3ドライバーを務めた山下健太のことだ。
2017年シーズンに向け、まだスーパーGT全体のストーブリーグは本格化してはいないが、山下について「たぶんGT500のシートに空きはないとは思っているので、ウチで乗せたい」と土屋は言う。来季、つちやエンジニアリングの正ドライバーに松井と山下を据え、土屋は第3ドライバーという立場に就きたいということなのだ。
「もし健太にしても孝允にしてもGT500のシートがあれば、それは言ってくれと。もし両方にその話がきちゃったら、そうしたらその後考えればいいかと(笑)」