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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.10.05 03:15
更新日: 2019.10.05 03:22

「衝撃的なインパクト」ハンコックのレインに苦戦するGT500勢。DTM攻略はタイヤがカギ

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スーパーGT | 「衝撃的なインパクト」ハンコックのレインに苦戦するGT500勢。DTM攻略はタイヤがカギ

 10月4日、DTMドイツ・ツーリングカー選手権第9戦ホッケンハイムは2回のフリープラクティスが行われた。現地時間13時からのFP1はウエットコンディション、FP2はウエットパッチが残るなかでのドライコンディションでの走行となったが、今回ゲスト参戦しているスーパーGT GT500クラスの3台にとっては、特にDTMワンメイクタイヤであるハンコックのレインタイヤに対する衝撃が大きかったようだ。FP2後のドライバー、エンジニアのコメントをご紹介しよう。

ロニー・クインタレッリ(NISMO/ニッサンGT-RニスモGT500 FP2でドライブ。21番手)
フリープラクティス2は直前でドライタイヤでも走れる路面になりましたね。ウエットパッチがまだ少しありましたが、僕たちはフリープラクティス1でのウエットタイヤの温まりに苦労していて、ピークにもっていくまでがすごく苦しかったです。

フリープラクティス2もウエット路面を想定していたので、ウエットでどうグリップを上げるかを意識し、大幅にセットアップを変えました。ドライになったフリープラクティス2もそのままウエットセットで走っていたんです。なぜかというと、昨日のグリップレベルにあまり満足していなかったので、まずはもしかしたら日本で試していない柔らかめの方向かも……と振ってみたかったからなんです。

良い部分もありましたけど、クルマのバランスがとれていませんね。ポテンシャルはあるけれど、すごくアンダーステアでした。ただ方向性としては良かったですね。

DTM第9戦ホッケンハイムに参戦するNISMOのロニー・クインタレッリ
DTM第9戦ホッケンハイムに参戦するNISMOのロニー・クインタレッリ
DTM第9戦ホッケンハイムのフリープラクティス2を走るクインタレッリのGT-Rと平川のレクサスLC500
DTM第9戦ホッケンハイムのフリープラクティス2を走るクインタレッリのGT-Rと平川のレクサスLC500

平川亮(LEXUS TEAM KeePer TOM’S/レクサスLC500 FP2でドライブ。17番手)
1周クリアラップをとろうと思っていましたが、最終コーナーで1台飛び出していて(ポール・ディ・レスタのクラッシュ)、きちんとしたクリアはとれませんでした。ただその段階では5番手にいられましたからね。2セット目のニュータイヤも入れたのですが、最後は時間がなくてアタックはできませんでした。もう1周あればできたかもしれませんが、時間もありませんでした。でも、いい位置にいけるかな……という感触ですね。

クルマはかなりの部分でウエットセットのままでした。タイヤがグリップしないので、それに合わせていったのですが。セットアップも悪くはないとは思っています。晴れれば勝負できそうな感じはしますが、ウエットは厳しそうですね。

(セーフティカー訓練ではかなり車間が短いなかでリスタートしましたが)
あれは1コーナーで必ず何か起きそうです(笑)。そのための訓練なのかもしれないですね。

DTM第9戦ホッケンハイムに参戦するLEXUS TEAM KeePer TOM'Sの平川亮とニック・キャシディ
DTM第9戦ホッケンハイムに参戦するLEXUS TEAM KeePer TOM’Sの平川亮とニック・キャシディ
平川亮がドライブした37号車レクサスLC500。FP1でのクラッシュのためカーボン地のボンネットでの走行となった。
平川亮がドライブした37号車レクサスLC500。FP1でのクラッシュのためカーボン地のボンネットでの走行となった。

伊与木仁エンジニア(TEAM KUNIMITSU/ホンダNSX-GT ジェンソン・バトン車担当)
クルマとしては、まあああいう順位ですからね。最後はセーフティカー訓練に引っかかってしまいましたが、あのままいっていたらタイムは出たのではないでしょうか。とはいえフタを開けてみないと分からないですね。

ウエットではとにかくグリップしない状況だったので、セットアップをかなり変えていった結果、FP2であの辺のタイムが出たので、良くなったのかな……とは思います。ただやっぱり、DTMのメンバーはみんな百戦錬磨でしょうし、明日の予選になって、まだ彼らが持っている“タマ”が出てくるのかもしれないです。こちらも“タマ”を出そうと思っても全然違う感じ。野球をやっているのになんでバレーボール持ってきてるんだって感じです(笑)。

JB(バトン)いわく、日本のクルマよりバランスはいいというけれど、このクルマでもし鈴鹿を走ったらひっくり返るぞと(苦笑)。あのウエットタイヤはそれくらい衝撃的なインパクトでしたね。ただ、JBもこのままではドライでもグリップが上がらないかも……という感触はあったみたいです。そこは本人がF1の経験で知っている部分もあるし、ディ・レスタやジェイミー・グリーンは仲がいいので、そこからの情報もあるみたいです。

はっきり言って、スーパーGTの延長ではいけないよ……ということですね。それはタイヤがいちばん大きな要素だと思いますけど。こんなクルマに(山本)尚貴が乗ったら、たぶん僕がシバかれると思います(笑)。

サーキットそのものの性格はそんなこともないと思いますが、フロントのレスポンスを考えたときに、今回やったようなセットアップは日本ではあり得ないと思う。ウエットについてはある意味予想以上だったと言っていいでしょうね。

DTM第9戦ホッケンハイムに参戦するTEAM KUNIMITSUのジェンソン・バトン
DTM第9戦ホッケンハイムに参戦するTEAM KUNIMITSUのジェンソン・バトン
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今回はいつものレースカーではなくホンダのテスト用のマシンを使用するTEAM KUNIMITSU。バトンはシートのポジションを細かく調整


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