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スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.02.28 16:35
更新日: 2020.02.28 16:37

スーパーGT:ドライバー刷新のKONDO RACING。抜擢の藤波清斗「自分がどれだけいけるか」

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スーパーGT | スーパーGT:ドライバー刷新のKONDO RACING。抜擢の藤波清斗「自分がどれだけいけるか」

 2020年のスーパーGT開幕に向け、2月25日にはGTアソシエイションからエントリーリストが発表されるなど、多くのチーム体制・ドライバーが明らかにされた。2019年に参戦初年度ながらランキング6位につけたKONDO RACINGは、2020年にドライバーを一新。藤波清斗とジョアオ・パオロ・デ・オリベイラのコンビで挑むことになる。

 2019年からGT3オフィシャルパートナーチームとしてスーパーGT GT300クラスに挑んでいるKONDO RACINGは、スーパー耐久参戦時から継続して、ユニークな人材育成プロジェクト『NISSAN MECHANIC CHALLENGE』を展開。日産自動車大学校の学生や販売会社のテクニカルスタッフがチームに加わり戦ってきた。

 特徴なのはそのプロジェクトだけではなく、平峰一貴とサッシャ・フェネストラズがドライブし、ポールポジション獲得や表彰台獲得など、参戦初年度とは思えない活躍をみせたことだ。平峰もフェネストラズも2020年はGT500に移り、ドライバーまでも“育成”してしまった。

 活動2年目となる2020年は、日産自動車大学校の学生や販社スタッフが加わるプロジェクトを継続し、ニッサンGT-RニスモGT3での参戦は変わらないものの、ドライバーは一新。GT500やフォーミュラ・ニッポンで長年チームに在籍したオリベイラ、そして2018〜19年に、スーパー耐久ST-XでGT-Rを駆りチャンピオンを獲得し、2019年第5戦ではT-DASH ランボルギーニ GT3でGT300初優勝を飾った藤波が抜擢されることになった。

 2月20日から鈴鹿サーキットで行われたテストで、藤波とオリベイラは2020年シーズンを始動することになったが、オリベイラは「すべて良い感じだよ。今回、新しいチームメイトとの初めてのテストになるけれど、チームのメンバーはだいたい知っているし、家族と過ごしているような感じだね。もちろんGT-Rのことも良く知っているし」とリラックスした表情で語ってくれた。

「今回はタイヤの開発がメインだったけれど、タイムやスピードは心配していないよ。今後、正しいバランスを見つけなければならないけれどね」とオリベイラ。

 2019年は心機一転、D’station Vantage GT3をドライブし存在感は見せたものの、まさかの無得点という結果でGT300での初年度を終えてしまったオリベイラは、「昨年は速さはあったし、チームはハードワークをしてくれたけれど、時にトラブルで、時にミスで結果を残すことができず、難しいシーズンだった。今年はチームと一緒に良い仕事をして、良いリザルトを残せればと思うよ」と2020年を捲土重来の一年にしたいようだった。

鈴鹿メーカーテストでリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rをドライブしたジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
鈴鹿メーカーテストでリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rをドライブしたジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
鈴鹿メーカーテストを走るリアライズ 日産自動車大学校 GT-R
鈴鹿メーカーテストを走るリアライズ 日産自動車大学校 GT-R

■「絶好のチャンス」勝負の年に挑む藤波

 そんなオリベイラとともにリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rをドライブした藤波だが、じつはスーパーGTでは「メーカーテストに参加するのも初めてなんです(笑)」という。また、2018年モデルのニッサンGT-RニスモGT3をドライブするのも初めてだった。

 20日のコースオープン直後、少し緊張した様子でテストの様子を眺めていた藤波だったが、その表情からは“ワクワク”が隠せない様子が見て取れた。

「チームの雰囲気は、思っていた以上にフレンドリーに皆さんが優しくいろいろ教えてくれています。僕は未熟な部分も多いですが、本当に皆さんに温かく接してもらって、いろいろなものを吸収しています」と藤波。

「2018年モデルのGT-Rも今回が初めてです。思っていた以上にイメージが良くて、乗りやすいです。安定感がありますし、フロントのレスポンスもいいです」

 藤波は新たなチームメイトとなるオリベイラとは、2月16日に行われたニッサン/ニスモの発表会がほぼ初対面。オリベイラが日本語を駆使しながらコミュニケーションをとっている状態だが、「僕も英語を覚えなければいけません」と藤波は言う。

「JPさんは本当に気さくで、いろいろなことを教えてくれています。まずは自分がどれだけいけるかだと思っていますので、足を引っ張らないようにしなければいけません」

「このような環境でやらせてもらえるとは思ってもみませんでしたし、絶好のチャンスだと思っています。今年はチームとしては2年目ですが、しっかりチャンピオンを獲れるようにチーム一丸となっていきたいと思っています」と藤波は語った。

 2019年に平峰/フェネストラズ組がランキング6位という結果を残していることは、藤波にとってはある意味で比較にもなってしまう。まして、チームメイトはフォーミュラ・ニッポン王者の経験をもつオリベイラだ。結果はどうしても求められる。

 しかし藤波は「去年の成績はプレッシャーではありますが、逆にいいチャンスだと思って、気負いすぎないようにしたいですね。淡々と、自分のできることをやっていければと思っています」と意気込んだ。

 速さという面では、誰もが認める存在である藤波。「まだ若いし、ある部分では経験が必要だけれど、速いし強いドライバーだと思うよ」と評するオリベイラとのコンビで挑む2020年は、彼にとっても勝負の年と言えるだろう。

鈴鹿メーカーテストでリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rをドライブした藤波清斗
鈴鹿メーカーテストでリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rをドライブした藤波清斗
鈴鹿メーカーテストでリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rをドライブした藤波清斗
鈴鹿メーカーテストでリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rをドライブした藤波清斗
鈴鹿メーカーテストに参加したリアライズ 日産自動車大学校 GT-R。藤波とオリベイラの名がすでに入っている
鈴鹿メーカーテストに参加したリアライズ 日産自動車大学校 GT-R。藤波とオリベイラの名がすでに入っている


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