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スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.06.01 12:00
更新日: 2020.06.01 13:49

【国内トップドライバーオフインタビュー笹原右京】ブレーキディスクを使用した自宅トレーニングとDTMで見つけたヒント

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スーパーGT | 【国内トップドライバーオフインタビュー笹原右京】ブレーキディスクを使用した自宅トレーニングとDTMで見つけたヒント

 新型コロナウイルス禍において、国内レースの開幕が遅れている。そんななか、国内のトップドライバーたちはどのように“おうち時間”を過ごしているのか。普段の生活の様子やトレーニング事情、そして来たる開幕戦に向けての意気込みについてリモート取材を行った。

 第3回は2019年のアジアンF3とポルシェカレラカップジャパンでチャンピオンを獲得し、2020年はスーパーGT GT500クラスへチーム無限から参戦する笹原右京だ。笹原はスーパーGTへの参戦が初めてということもあり、この自粛期間中もスーパーGTの研究に余念がない。

※ ※ ※

Q:3月に行われたスーパーGTの岡山テスト以降、自粛期間中はどのような生活をされていましたか?
笹原右京(以下:笹原):
レースに関して言えば過去のレース映像などを見てマシンの研究をしています。私生活ではフレンチブルドックを2匹飼っているので散歩に行く機会が増えました。あと僕の実家が自動車整備工場なのですが、ちょうど3月から4月上旬にかけてスタットレスタイヤから夏用タイヤに切り替えるお客さんが多かったのでタイヤの組み替え、脱着、オイル交換の手伝いなどをしていましたね。

以前から興味があり、トレーニングも兼ねてロードバイクを始めたという笹原。
以前から興味があり、トレーニングも兼ねてロードバイクを始めたという笹原。

Q:この期間に何か新しく始めた趣味などはありますか?
笹原:
もともとロードバイクに興味があって、ちょうど道具をそろえているところです。四輪に比べてタイヤがふたつ足りないですが(苦笑)トレーニングの一貫としてやってみようと思っています。

Q:自宅で動画コンテンツなどは見られたりするのでしょうか?
笹原:
YouTubeはよく見ていますね。チーム無限のコンテンツやスーパーGTのチャンネルをよく見ています。僕はスーパーGTのレース経験がまったくないので、ひと通り開催される予定があるサーキットの過去のレース動画を見て、何かしら常に研究するように心がけています。あとNetflixを見始めて、ようやく昨年公開されていたF1のドキュメンタリーをすべて見終えました。

Q:動画コンテンツでは映画なども見られますか?
笹原:
『フォードvsフェラーリ』はようやく見ましたね。あと『ジ・アート・オブ・レーシング・イン・ザ・レイン(The Art of Racing in the Rain)』という映画を見ました。初めて見たのはまだ自粛期間に入る前の飛行機で移動中のときでした。そのときは英語バージョンのものしかなかったのですが、最近になって字幕付きのものが出たのでもう一度見ました。すごく泣ける映画なのでみなさんにおすすめしたいです。

自宅トレーニングではダンベルの替わりにブレーキディスクを使用しているという。
自宅トレーニングではダンベルの替わりにブレーキディスクを使用しているという。

■実家の強みを活かした体幹トレーニング

Q:自宅でのトレーニングはどのように行っているのですか?
笹原:
自宅にはジム器具などが一切ありませんが、実家の自動車整備工場を活かしたことはやっています。たとえば、ダンベルを持ってバランスボールの上に乗るトレーニングがありますが、僕の場合はダンベルの代わりに工場に置いてある大きなブレーキディスクでやるんです(笑)。結構いいトレーニングになると思いましたね。

Q:オフシーズンとシーズン中のトレーニングの内容はどんな違いがありますか?
笹原:
オフは足りない部分を伸ばすための内容を積極的に取り入れています。一方、シーズン中はコンディションニングがメインでリスクを減らして体を整えるメニューが多いです。いまはオフシーズン寄りのトレーニングで、6月末に予定されているテストを意識しながら組み立てています。

自宅のシミュレーター環境はかなり本格的。「自分ではここまで用意することはできませんが、縁があって用意していただいたので活用しています」。
自宅のシミュレーター環境はかなり本格的。「自分ではここまで用意することはできませんが、縁があって用意していただいたので活用しています」。

Q:多くのドライバーがシミュレーターを投入してトレーニングをしていますが、笹原選手もシミュレーターを取り入れていますか?
笹原:
もともと、rFactor2とアセットコルサというソフトウェアのシミュレーターはずっとやっていて、こないだiRacingも始めました。クルマに乗る機会がないので、シミュレーターをやる時間は以前より明らかに多くなってますね。

Q:Q:今年はGT500に初参戦することになりますが、やはりグランツーリスモSPORTで練習していますか?
笹原:
僕はマシンによってソフトを使い分けて、それぞれ実車に近いもので走るようにしています。なかでもコースのグラフィックに関してはグランツーリスモSPORTが圧倒的にリアルに近いと思います。ただ、GT500は今年から『Class1』の規定が採用されますよね。おそらくですが、グランツーリスモSPORTには共通モノコックのデータがまだ反映されていないのではないかと思います。一方、アセットコルサでやるDTMにはデータが反映されているはずなので、タイヤが異なるという点でのマイナス面はありますが、それも考慮して僕はDTMのマシンで走っています。

■DTM勢のセッティングに見出したヒント


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