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投稿日: 2020.08.06 18:42
更新日: 2020.08.06 18:57

スーパーGT:ミシュランが受けたコロナの影響と、GT300復帰で一石を投じる”新たなコンセプト”


スーパーGT | スーパーGT:ミシュランが受けたコロナの影響と、GT300復帰で一石を投じる”新たなコンセプト”

 スーパーGTではGT500クラスで2台のニッサンGT-Rにタイヤを供給、さらに2020年からはアストンマーティン・ヴァンテージAMR GT3とレクサスRC F GT3にもタイヤの供給を開始し、2014シーズン以来の“GT300復帰”を果たしたミシュラン。だが、開幕戦の結果は両クラスとも好スタートが切れたとは言い難いものとなった。

 果たして、タイヤ開発の現状はどうなっているのか。そして、いまGT300に再挑戦する狙いは何なのか。開幕戦後、モータースポーツダイレクターの小田島広明氏にリモート取材を行なった。

 GT500クラスではGRスープラ+ブリヂストンの強さが光った2020年のスーパーGT開幕戦富士。ミシュラン勢としてはCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが予選Q1で3番手に飛び込んだが、その後のQ2は7番手という結果に終わった。

「ウエットパッチが残るQ1の状況に、タイヤもマッチしていたのかなと思います。ただQ2になって路面が出来上がってきたときは、前日の公式練習の状況も鑑みると『だいたいこのあたりだろう』というところに収まった、というのが正直な感想です」と小田島氏は振り返る。

 決勝でもCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが7位、MOTUL AUTECH GT-Rはポイント圏外の11位と苦戦したが、タイヤメーカーとしては「いまあるパッケージのなかで、『こういうものが欲しい』というチームさんのリクエストには、充分お応えできていると思います」と小田島氏は言う。

 開幕戦の決勝後、MOTUL AUTECH GT-Rの松田次生は「ベースセットがまだない状態」と苦戦の現状を口にしていた。そして小田島氏は、次のようにもコメントしている。

「(相対的な)順位というところは、タイヤ以外のところで充分カバーできる要素があり、そこが変わることで、タイヤとしてもそれに合わせていく。その準備はできています」

 両名のコメントから推測することができるのは、Class1規定により共通サスペンションが採用された2020年車両への対応がGT-Rとして遅れており、タイヤの開発についても車体側の改善点、すなわち“ベースセットの確定待ち”というような状況にある、ということだ。

 ただし、ミシュランとしても開幕戦に100%ベストなタイヤを用意できたわけではない。フランスでタイヤの製造を行なうミシュランは、新型コロナウイルスの影響を色濃く受けてしまっていたからだ。

「日本のソフトなロックダウンとは異なり、欧州のそれはかなり厳格なものでした。弊社の工場およびオフィスも一時的にすべて閉鎖となり、その影響でタイヤの生産が予定どおりにできませんでした」と小田島氏は説明する。

「工場の再稼働自体は5月1日にできたのですが、タイヤ工場というのは一度火を消してしまうと再生産にはいろいろな微調整が必要で、それに最低2週間かかります」

「スーパーGT用タイヤはミシュラングループ内ではトップ・プライオリティで開発・生産していますので、他のカテゴリーよりは早期に生産が再開できました。ただ、製造・輸送を考えると、6月末の公式テスト(富士)は本当にギリギリのタイミングでした」

 富士の公式テストから開幕戦までは「テスト結果を受けてタイヤを作り替えて持ち込む」時間的な余裕はなく、テストまでに生産が完了していたタイヤのなかから、ベストと思われるものを持ち込んだ。

 つまり、事前にこれまでのデータを活用し「見込み」で作っていたタイヤで、開幕戦を戦ったことになる。小田島氏が開幕戦について「いまあるパッケージのなかでベストな選択ができた」と語るのは、この状況を加味してのことである。

 第2戦以降はテスト結果を反映したタイヤを製造し、持ち込むことが可能だ。開幕戦の分析を経たセットアップも含め、GT-R+ミシュランのポテンシャルアップに注目したい。

2020年スーパーGT第1戦富士 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)
2020年スーパーGT第1戦富士 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)

■GT300は「専用開発タイヤ」ではない。その真意とは?


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