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スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.08.09 16:56
更新日: 2020.08.10 16:46

GT300クラス優勝はシンティアム・アップル・ロータス。加藤寛規はじつに10年ぶりの勝利【スーパーGT第2戦富士決勝】

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スーパーGT | GT300クラス優勝はシンティアム・アップル・ロータス。加藤寛規はじつに10年ぶりの勝利【スーパーGT第2戦富士決勝】

 2020年のスーパーGTは新型コロナウイルス蔓延の影響を受け、例年とは異なるスケジュールで行われている。8月9日(日)、静岡県の富士スピードウェイでは第2戦の決勝レースが行われ、スーパーGT GT300クラスはシンティアム・アップル・ロータスの加藤寛規/柳田真孝組が優勝を飾った。

 シリーズ全8戦で争われる2020年のスーパーGT。3ヵ月遅れで開幕した第1戦から3週間のインターバルを経て開幕した第2戦は、今シーズン4戦の開催が予定されている富士スピードウェイを舞台に争われた。

 霊峰富士の麓にサーキットがある富士スピードウェイは週末を通して気温が30℃前後を記録しているが、時折日が差すものの、終始雲が空を覆っていた。決勝日はグリッドでは日が差したがスタート時には雲がかかり、気温29℃、路面温度42℃というコンディションで迎えた。
 
 スタートはポールポジションのADVICS muta MC86が阪口良平、2番手グリッドのARTA NSX GT3は高木真一、3番グリッドのシンティアム・アップル・ロータスは加藤寛規と、トップ3チームはベテラン勢が担当する。

 ポールポジションのADVICS muta MC86、2番手ARTA NSX GT3、3番手シンティアム・アップル・ロータスと続いていくフォーメーションラップを経て、定刻の13時、決勝レースがスタート。

 オープニングラップの1コーナーを制したのはADVICS muta 86MC、その後ろ2番手争いは昨年王者のARTA NSX GT3にシンティアム・アップル・ロータス が迫り、2番手にポジションアップ。4番手グリッドからいいスタートを決めたSUBARU BRZ R&D SPORTもコカコーラコーナーまでにARTA NSX GT3を捉え3番手にアップ。さらにSUBARU BRZ R&D SPORTはセクター3でシンティアム・アップル・ロータスの後ろにピタリとついて最終コーナーへ入っていく

 しかし2周目、ストレートではやはりマザーシャシーのほうが伸びがよく、SUBARU BRZ R&D SPORTは1コーナーでシンティアム・アップル・ロータスを捕らえることができない。ただ、あきらめないSUBARU BRZ R&D SPORTはピタリと後方についたまま、セクター3で再びその差を詰め、GRスープラコーナーのイン側に入り、立ち上がりでシンティアム・アップル・ロータスを捉え2番手に。直後のストレートでは2がテールにつくも、今度はストレート勝負に勝ち、ポジションを守り切った。

 レース4周目、早くもGT500の集団が追いつき、GT300を周回遅れにしていく。ここからGT500をかわしながらの接戦が始まった。GT300の周回で5周目、トップを走るADVICS muta 86MCの後ろ、0.5秒差までSUBARU BRZ R&D SPORTが迫り、さらにその後ろにはフリー走行から好調をキープしているシンティアム・アップル・ロータスもついてくる。

 そして6周目、セクター3でSUBARU BRZ R&D SPORTがコーナリングの良さを活かしてADVICS muta 86MCのテールを捕らえ、最終コーナーでインに入る。これでトップ交代かと思われたが、なんとSUBARU BRZ R&D SPORTは立ち上がりで失速。そこにすかさず、トップ争いを3番手のポジションから見ていたシンティアム・アップル・ロータスがストレートで勝負をかけにきた。

 チャンスから一気にピンチへと陥ったSUBARU BRZ R&D SPORTだが、なんとかポジションを守り切った。GT300の周回で7周目、トップ3台は4番手以降に3秒以上の差をつけ、激しい攻防が続く。中団では360を先頭にした7番手争いが接近していた。

 8周目、超接近戦を演じていたGT300のトップ争い集団は、ダンロップコーナーでアウトからSUBARU BRZ R&D SPORTがADVICS muta 86MCをかわしてついにトップが交代。さらに、抜かれたADVICS muta 86MCは立ち上がりでわずかにマシンが滑ったところをシンティアム・アップル・ロータスにも捉えられてしまい、一気に3番手までポジションを落としてしまった。

 GT300の周回で11周目、7番手争いの集団に動きがあり、前戦で勝利して60kgのウエイトを積む9番グリッドスタートの埼玉トヨペットGB GR Supra GTが開幕戦と同じくレースでの強さを見せ、序盤で7番手までポジションアップ。

 14周目、3番手のADVICS muta 86MCはトップ2台から離されてしまい、3秒近い差が生まれてしまった。トップの2台は変わらず0.5秒前後の差で周回を重ねていく。その後方では4番手のARTA NSX GT3 にLEON PYRAMID AMG が13コーナーでテールに迫っていた。LEON PYRAMID AMGはストレートでスリップストリームを利用するも、1コーナーのブレーキングでは捕らえることはできず。

 だが、15周目の最終コーナーで再びARTA NSX GT3 に迫っていたLEON PYRAMID AMGがイン入り勝負あり。16周目のストレートでもう一度ARTA NSX GT3と横並びになるが、LEON PYRAMID AMGの菅波冬悟が冷静に守って、ポジションをひとつアップした。

 レースの約1/3が消化された19周目。早々とピットに入ったのはLEON PYRAMID AMGの菅波。チームメイト蒲生尚弥へとドライバー交代。今回の第2戦から義務付けられたタイヤ4輪交換を危なげなく済ませてコースに復帰する

 レース20周目、再びストレートで2番手のシンティアム・アップル・ロータスがSUBARU BRZ R&D SPORTの後ろに迫る。抜きそうで抜けない0.5秒差以内の超接近戦のバトルはじつに15周以上にも及んでいる。後方ではポールスタートのADVICS muta 86MC、グッドスマイル 初音ミク AMGらがピットイン。

 レース23周目、この辺りからGT300クラスは続々とピットへ入るマシンが増えてきた。

 レース26周目の終わりで、トップのSUBARU BRZ R&D SPORTがピットイン。山内英輝から井口卓人ドライバーチェンジを済ませ、実質のトップでコースに復帰した。一方、見た目上のトップに立ったシンティアム・アップル・ロータスはピットインのタイミングをずらし、そのまま走行を続ける。

 そのシンティアム・アップル・ロータスはレース30周目の終わりでピットイン。今季久しぶりに2年ぶりにスーパーGTへフル参戦復帰を果たした柳田真孝へバトンを繋ぐ。ちょうどその頃、後方を走っていたエヴァRT初号機 X Works R8の右リヤタイヤが最終コーナーを立ち上がって先で外れてしまう。なんとかピットロードへと戻ってきたエヴァRT初号機 X Works R8はコントロールタワーの下にマシンを止めてここでリタイアとなった。

 レース31周目、シンティアム・アップル・ロータスはSUBARU BRZ R&D SPORT の前でコースに復帰。SUBARU BRZ R&D SPORTは先にピットインしていたこともあり、暖まったタイヤでシンティアム・アップル・ロータスを追うが、その差はピット作業を済ませる前よりも広がっていた。その理由としてシンティアム・アップル・ロータスはインラップで約1秒、アウトラップでも約5秒。SUBARU BRZ R&D SPORTより速く走行していたためだ。タイヤは暖まっていたものの、その差は予想以上のものだった。

 GT300の周回でレース33周目、ターン12でGT500 クラスのトップを走行していたARTA NSX-GTがスピン。イエローフラッグが振られるが、セーフティカーは出動せず。FROに牽引された後、ARTA NSX-GTはなんとかコースに戻り、イエローフラッグは解除された

■インラップとアウトラップの速さでギャップを手にしたロータスが有利に


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