8月お盆期間中の第2戦開催となった2020年スーパーGT、富士スピードウェイでのGT500クラス決勝は、2番グリッドからスタートしたKEIHIN NSX-GTの塚越広大/ベルトラン・バゲット組が、FRとなったClass1+α規定NSX-GTの初優勝。2番手以下に3台続いたトヨタGRスープラ勢を大きく引き離し、開幕戦をトラブルで失った雪辱を晴らすように、2位に15秒差の独走でトップチェッカーを受けた。
記録的な長雨の影響を受けた7月第3週の開幕戦を経て、同じく300km勝負となった同一サーキット2連戦は、開幕の1DAY開催から通常フォーマットへと戻された土曜予選から、新生FRのホンダNSX-GT勢が速さを披露。
8号車ARTA NSX-GT、17号車KEIHIN NSX-GTがフロントロウに並び、トヨタ勢最上位の3番手DENSO KOBELCO SARD GRスープラを挟み、23号車MOTUL AUTECH GT-R、12号車カルソニック IMPUL GT-Rが4番手、5番手に付けるなど、ニッサン勢も巻き返しへの期待感高まる予選結果に。
この両陣営フロントランナーの2台が、開幕戦1-2-3-4-5独占の衝撃デビューを飾り、今回はウエイトハンデ(WH)を満載するTOYOTA GAZOO Racing(TGR)の新型GRスープラ勢をどう抑え込むかがレースの見どころとなった。
この日も無観客の富士スピードウェイは、午前中の11時40分から決勝前ウォームアップ走行を済ませると、13時からのフォーメーションラップを経ていよいよ66周の勝負へ。
ポールのARTA NSX-GT福住仁嶺がタイヤのウォームアップを気にしてウィービングをしつつも先頭で1コーナーへ。続くKEIHIN NSX-GTバゲットとともに、オープニングラップから後続を3.8秒も突き放していく。
その3番手以下もDENSO KOBELCO SARD GRスープラの中山雄一がカルソニック IMPUL GT-Rの平峰一貴に先行を許し、au TOM’S GRスープラも早々にMOTUL AUTECH GT-Rをかわして5番手へ。さらに、7番グリッド発進だった100号車RAYBRIG NSX-GTの牧野任祐もKeePer TOM’S GRスープラ、WAKO’S 4CR GRスープラに前に出られるなど苦しい展開となる。
スタート時点で気温29度、路面温度42度、湿度47%というコンディションのなか、au TOM’S GRスープラのサッシャ・フェネストラズは単走で300km/hを超えるトップスピードも活かして、8周目にはDENSO KOBELCO SARD GRスープラの中山もかわして4番手へ進出。一方、MOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリは、6周時点でGRスープラ勢にも飲み込まれ、9番手にまで下がってしまう。