レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.10.04 09:20
更新日: 2020.11.30 11:02

躍進ダンロップ。その強さのポイントは。そして2メーカーのユーザーが抱えるジレンマ《第5戦GT300予選あと読み》

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


スーパーGT | 躍進ダンロップ。その強さのポイントは。そして2メーカーのユーザーが抱えるジレンマ《第5戦GT300予選あと読み》

終わってみれば、ブリヂストンタイヤ装着勢がトップ3を独占。午前こそ13番手と伸び悩んでいたADVICS muta MC86がスーパーGT第6戦富士のポールポジションを獲得した。中盤戦となる第5戦で、ウエイトハンデが響くマシンが多いなか、公式練習から短い時間でセットアップを変更し、阪口良平がギリギリでアジャストしQ2に進出。阪口の意見をうけた小高一斗が、持ち前のスピードを発揮し決めたポールとなった。

そして、今回の予選はブリヂストン勢に加え、ダンロップタイヤ装着車も上位につけた。驚きとも言えたのがランキング上位陣がみせたスピードで、ランキング3位ですでにウエイトハンデ100kgに到達しているSUBARU BRZ R&D SPORTが4番手。またニッサンGT-RニスモGT3が得意なコースとは言え、GAINER TANAX GT-RがQ2進出を果たし14番手につけたのも驚きだ。展開によってはポイントも十分狙える。前戦もてぎから続く流れだ。

「ダンロップについて言えば、タイヤがすごく進化しています。荷重の変動に対してすごく強くなっています。開発しているタイヤはGT-R用というわけではないタイヤで、スバルはウエイトハンデを積んだ車重がGT-Rのもともとの車重くらいですからね」というのは、GAINERの福田洋介チーフエンジニア。2019年第8戦から投入されたものをベースに開発されてきたもので、この荷重に強いというところが、ウエイトが載っていても速いというところに繋がっているのだとか。

これについては、“ライバル”であるHOPPY Porscheの土屋武士監督も「ブリヂストンはブリヂストンがもっている力があり、ダンロップについては低μのもてぎや寒い時期は速かったですが、高荷重サーキットでもいけるノウハウがGT500を含めてついてきている。ちゃんとピークもあって、もたせられる知見がついてきていると思います。これは去年あたりから見えてきていますね」という。福田チーフエンジニアの説明とも合致するのは非常に興味深いところだ。

また、4番手につけたSUBARU BRZ R&D SPORTの澤田稔チーフエンジニアは「ダンロップはもてぎでもここでも良い方向にありますが、タイヤがしっかり発動してくれています。ウチの苦手な部分を、タイヤで補ってくれているところはありますね」という。

「タイヤで重要なのはグリップのレベルが高いこと、それでいてしっかりもつこと。その底上げがしっかりできているのだと思います。レンジ等はそれぞれ違いますが、我々にはしっかりマッチしていますね。今年の成績は、タイヤの向上がすごく影響しています」

第4戦もてぎではGAINER TANAX GT-RもSUBARU BRZ R&D SPORTも、決勝でたしかにあからさまなペースダウンは見られなかった。今回の決勝でも、その強みは大いにあるかもしれない。もちろんK-tunes RC F GT3も、今回も次戦鈴鹿でも怖い存在なのは間違いないだろう。

2020年スーパーGT第5戦富士 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)
2020年スーパーGT第5戦富士 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)

次のページへ:■ヨコハマとミシュランの“ジレンマ”


関連のニュース